──俳優業のかたわら、昆虫とのつきあいはどうやって続けてこられたのでしょうか。

 俳優になってからは忙しくて、虫とはけっこう疎遠になっていましたね。でも、せめて毎年カマキリを一匹は見たいな、という思いがあり、それを果たすことで細々と満足していました。

 昆虫愛が本格的に再燃したのは、今から10年ほど前のこと。当時、撮影していた映画のロケ地が、福島との県境に近い茨城県の山奥でして、季節は真夏だったので、現地はもう虫だらけ。

──さぞかし、虫好きの血が騒いだんじゃないですか。

 はい。ロケ地の渓流沿いにオニヤンマが飛び交っていたので、スタッフが現地で調達してくれた捕虫網を借りて、撮影の合間にずっとネットを振り回していました。

 夜は、高さ20メートルくらいの場所に足場を組んで、そこから夜通し照明をあてて撮影していたんですが、そのライトめがけて、カブトムシやクワガタがたくさん集まってくるんですよ。

 そこで、地上でみんなが撮影しているあいだ、高い場所でライトを支える係の照明スタッフに、ケータリング用の発砲スチロールの容器を大量に渡して、「これで捕まえておいてね」と。そしたらまぁ、採れるわ、採れるわ(笑)

──カップラーメンの容器のようなものですか?

 そうです。虫が採れたら、2つの容器の口をセロテープでくっつけて密封し、ひもでくくって上から地上におろしてもらうんです。一晩で、カブトムシとノコギリクワガタがそれぞれ20匹ずつくらい、捕獲できたかな。

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