第5回 「日本でもレジ袋の規制に踏み出すべき時」

 ぼくは何年か前にアフリカのルワンダを訪ねた際、一切、レジ袋を使わず徹底的に紙袋を使っていたのに驚いた。たまたま手持ちの荷物の中に、日本の空港で買った歯ブラシが入ったままのレジ袋があったのだが、入国前にそれすら回収される徹底ぶりだった。ルワンダは世界を先取りした施策を取っていたのだと、その時には気づかなかったのだが、今にしてみると非常に納得感がある。

 とにかく、レジ袋や、食べ物の容器などを規制するだけで、汚染が激減する。それは希望が持てる話だ。たとえば、大量に消費する電力を減らしたいと思った時、家庭の照明をすべてLEDにして消費電力を抑えたとしても、産業用に使われる電力に比べると微々たるもので、焼け石に水のような効果しかないのとは違う。マイクロプラスチックの問題は、消費者一人ひとりの行動や消費に密着した施策が、かなり効いてくるかもしれない。「日本でもレジ袋の規制に踏み出すべき時だ」と高田さんは強調した。

レジ袋の規制を行っている国は世界20カ国以上。また、EUは5月に使い捨てプラスチック製品の使用を禁止する法案を提案した。(画像提供:高田秀重)
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 さらに高田さんは、「その先」を構想する。

「リデュースした先、どうしても残ってしまうものについては、燃やしてエネルギーを回収するという考えもあります。日本では現状、そうなっています。でも、私は燃やさないソリューションもあると思っています。というのも、プラスチックを高温で効率よく燃やして汚染物質を出さないようにしても、かならず二酸化炭素や窒素酸化物のNOxは出てくるわけです。それが実は地球規模での元素の循環に影響を与えます。二酸化酸素は、いったん化石燃料として地下に封じ込められていた炭素を放つわけですから、現在の炭素循環の外からもたらされた純粋な増加分になって、地球温暖化に直結します。窒素酸化物も窒素循環にも影響を与えていて、赤潮とか青潮が起こりやすくなったり、地下水の硝酸塩汚染の原因にもなるんです。でも、日本では、効率のいい焼却炉をつくって燃やせばうまく行くと思っている方が多いんです」

 しかし、燃やさないとなるといったいどうすればいいのだろう。ぼくの頭の中でも燃やすのが当たり前すぎてちょっと戸惑う。