第4回 嘘を見破る4つの方法とその精度

 さて、本題。

 嘘を見破る方法として、行動観察以外に有力な方法が4つあるという。それらをひとつひとつ教えてもらおう。

1)言語分析

 文字通り、言葉を分析する手法。

 村井さんは、2003年のニューマンらの研究を例に取った。

「いろんな話し言葉・書き言葉を集めて字面、より正確にはトランスクリプトにするわけです。使われる言葉の頻度を見るなどしていって、そこから嘘か本当かを判別できるかというふうなやり方です。その結果、67%の正答率で『これは嘘』『これは本当』って弁別できたんですね。一方、人間に読んでもらって判断させると52%だったということです」

 材料は、録画から書き起こしたものに加えて、もともと書き言葉だったものも含めて様々なものが用意された。それをテキストファイルにしてコンピュータに放り込むと、代名詞や冠詞といった語の要素ごとに出現頻度が計算され、そうした手がかりの組み合わせをもとに嘘か本当かを予測する。

 結果、67パーセントの正答(嘘を嘘と判定するのが68パーセントで、正直を正直と判定するのが66パーセント)を得たというのは、微妙な数字だが、人が判断するよりはよい。

 なお、言語分析では、このような方法の他にも、個別の言葉、たとえば、自分自身に言及する「私」に注目して、それが多くなるか少なくなるかを見る方法などが試みられている。いずれにしても、人が述べたことを判断のもとにするので、ネットで拡散しやすいフェイク(偽)ニュースの類には対処しやすいような気がする。この点は、どうなのだろう。

「10年前くらいに総務省がネット上の嘘発見器をつくって、『デマ率』を測定すると言っていたんですが、その後、検索しても出てこないんです。3億円の予算がついていたと思うんですが、あれはどうなってしまったのか……」

 あくまで可能性の問題で、現時点ではやはり難しいようだ。それでも、AIを使ったネット上のデマ検出の話題など、アメリカ大統領選を機に時々目にするようになったし、いずれブレイクスルーがあるかもしれない。