――「8000m峰14座すべてに登頂する」と思ったきっかけはいつですか?

 9峰目に登頂した、2006年のカンチェンジュンガ(8586m)のときだと思います。このときは天候が非常に悪く、登ったルートも技術的難易度が高いもので、とくに山頂直下で難しいクライミングを強いられました。それでも登頂し、ベースキャンプに戻ってくることができたのです。とても厳しい登山で、疲労困憊でした。

 でも、本当に幸せな気持ちに満ちあふれていたんですよね。そのとき、こんなに困難な挑戦をやり遂げた私には、K2(8611m)も、エベレスト(8850m)も登れるはずだ、14ある8000m峰すべてを登りたいという思いがわき上がってきたのです。

――その後も8000m峰の登頂を続け、2010年はエベレストに、そして2011年のK2で14座登頂を成し遂げましたね。その時の様子はナショジオ本誌の 2012年4月号でもお伝えしています。

 K2の山頂に立ったときはもう、嬉しくて、登ってくるパートナーたちを待ちながら喜びをかみしめていました。雲ひとつない青空が広がり、眼下に山々が広がっていて……。K2に登頂できたこと、そして山頂からのすばらしい眺めが、宇宙からの大きな贈り物に思えました。

14座完全登頂を成し遂げたK2山頂のゲルリンデさん(写真提供=ゲルリンデ・カルテンブルンナー)
[画像をタップでギャラリー表示]

この連載の前回の
記事を見る

この連載の次の
記事を見る