カリフォルニア州の住民投票の情報ガイド。
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 ブレグジット(英国のEU離脱)に続いて、世界をよもやと唸らせたアメリカ大統領選。2016年11月8日、大統領選と同時にアメリカ9州で“ある住民投票”が実施された。テーマはマリファナ(大麻)。各地の住民が、医療目的、あるいは嗜好目的のマリファナの可否を判断したのである。結果は、〈医療用マリファナ〉を4州(※)が、嗜好用マリファナを4州が可決。これでアメリカでは、従来から合法だった地域を含む28州(※)とワシントンD.C.がなんらかの形で〈医療用マリファナ〉を、8州とワシントンD.C.が嗜好用マリファナを認めたことになる。

 住民投票の中でもっとも注目を集めたのは、人口が多く文化的リーダーでもあるカリフォルニア州だった。同州では1996年、全米に先駆けて〈医療用マリファナ〉を合法化したが、嗜好用マリファナの方は6年前の住民投票で否決されていた。いわば2度目の挑戦になった今回は、56:44で可決(法案=The Adult Use of Marijuana Act)。これにより、21歳以上なら住民以外を含む誰でも、“楽しみ”のためのマリファナを1オンス(28.5g)と6鉢まで購入、所持、栽培、服用できるようになった。

 一方、今年で21年目を迎えた同州の〈医療用マリファナ〉が、必ずしも医の現場に普及していない状況は前回のリポートに書いた通りだ。全米最大の医師組織、米医師会も、「マリファナは、さらなる研究を進めるべき」で、規制物質法の「『スケジュールⅠ』(前回参照)の分類が適当か再検討すべき」との見解は示しているが、具体的、積極的に行動を起こした形跡はない。

 つまり、アメリカで、マリファナに取り組む医師や研究者は少数派なのである。

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※今回の住民投票で改正案を可決したモンタナ州を含める。

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