実は、鮭を釣るというのに、私たちは、ホームセンターで買った10ドルの安い竿しか持っていなかった。
 けれど、どうにか一匹を釣り上げることができた。

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 鮭を釣ると、まずやる事がある。釣った鮭が、何鮭なのかを確かめることだ。
 一番美味しいと言われるキングサーモン(マスノスケ)や、滅多にお目にかかれないと言われるニジマスの降海型であるスチールヘッドなどは、私のようなド素人さんには、まず釣れないので考えなくてもいい。
 レッドサーモンは、身を開けば真っ赤な身が出て来るし、味も美味しいので、誰でも簡単に分かる。
 問題なのは、ピンクサーモンとシルバーサーモンである。この二つは、どうも分かりづらい。

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 カナダとアラスカ州が出しているそれぞれのフィッシング・ガイドブックに、その見分け方が書いてある。
 そのページをペラペラとめくっていると、両方共に、同じ注意事項が書かれてあった。
「※もしも、釣れた鮭が、アトランティックサーモンだったら、必ず届け出をして欲しい。」
 それは、養殖所からエスケープし、生態系を乱している可能性があるからだ。
 そう書かれてあったら、なおさら、釣った鮭が何者なのかを確かめなければならない。
 じっくりと眺めて出した結論は、「ピンクである」とし、私たちは、それをムニエルにし、石狩鍋風味噌汁にし、サーモン・スパゲッティーにし、魚卵はもちろん、イクラ丼用に醤油だれに漬けた。

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