第4回 博物館復興を助けたナショナル ジオグラフィック協会

 あれは皆で考えたものです。
 2002年に博物館で国際シンポジウムが開催されました。そのとき、大勢の参加者と数名の館員が一緒になって考えたのです。白い布に青い文字で、いくつか書いたメッセージのうちのひとつです。

 アフガニスタンの旅行記も書いている歴史学者、ナンシー・ハッチ・デュプリの言葉をもとにして、表現を少し変えたものです。それを博物館再開に際してのメッセージとして、入口に掲げました。

――とても素敵な言葉だと思います。

 私も気に入っています。過去を忘れて現在はない。過去を伝え継ぐことは、今を生きる人間の責任であると思います。そして、文化は平和な社会のもとで構築されていくものです。

 博物館の復興は、私の願いでした。フレデリック・ヒーバート、ナショナル ジオグラフィック協会、ユネスコなどの協力で、金庫を開けた2004年に、2万2600点の収蔵品目録が作成されました。その後も目録の作成は続けられ、さらに海外の専門家にも呼びかけて、収蔵品のデータベース化も始まりました。

アフガニスタン国立博物館。2002年 ©NMA / NGS
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