第57回 眠気の正体
眠気は毎日必ずやってくる。
夜更かしが得意でも、明け方になれば睡魔に勝てなくなる。
眠気の強さには日によって変動もある。
早起きをした日、疲労が溜まった日は眠気が強い。
眠気は24時間周期で現れるが、これは主に体内時計(生体リズム)の指令による。しかし、それで全てを説明できるわけではない。体内時計の指令だけであれば、徹夜をしていても朝になれば眠気が吹っ飛ぶはずだが実際にはそうではない。
24時間リズムとは別に、眠気は覚醒時間(起き続けた時間)に比例して徐々に強まるという特徴がある。体内時計が腕時計型だとすれば、対比的に「砂時計」型システムが働いていると表現されることもある。ひっくり返すと着実に眠気の砂がたまり、ある量を超えたらバタンキューというわけである。このように睡眠は二つの時計の影響を受けている。
徹夜明けの早朝は体内時計と砂時計がせめぎ合う時間帯である。砂時計のために深夜から明け方に向けて強まった眠気が、朝食の時間帯あたりでいったん弱くなる。これは体内時計の指令で脳温が上昇したり、覚醒作用のある副腎皮質ホルモンが分泌されたりするからである。
しかし、そのような目覚め感も長続きせず、砂時計が下に溜まってしまえば力尽きて眠り込んでしまうのだ。砂時計型システムは、別名、睡眠恒常性(すいみんこうじょうせい)とも呼ばれる。
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