第56回 明るい寝室は不眠のもと、暗い朝は寝坊のもと

 最近引っ越したのだが、それ以来、ナゼか朝起きるのが辛くなった。確かに睡眠不足ではあるがこれは年中行事のようなもので、最近になって特段ひどくなったわけではない。むしろ通勤時間も短くなって生活スケジュールは以前よりも楽なくらいだ。

 しかしそこは自分の専門分野である睡眠のこと、理由はすぐに判明した。引っ越して生活を始めるまで迂闊にも気づかなかったのだが、朝になっても寝室がとにかく暗いのだ。

 新しい住居の周囲はとても緑豊か。木立に囲まれており日中は鳥のさえずりも聞かれる。内覧してすぐに気に入り入居することに決めた。ところが、寝室のすぐ前に枝振りがとても立派な大木が2本立っていて、これが日光を完全にブロックしてしまう。案内されたときは室内照明がついていたため「薄暗い部屋」であることは気づかなかった。といって伐採するわけにもいかないし……うーむ。

 ということで、今回は我が身に降りかかった問題でもある寝室の明るさと睡眠の関係について考えてみたい。

(イラスト:三島由美子)
(イラスト:三島由美子)
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 寝室に遮光性の高い厚手のカーテンを愛用している人もおられると思う。たしかに寝室に朝日が入らないと、普段は不眠ぎみの人でも朝までぐっすり眠れることが多い。逆に、カーテンを閉め忘れると早朝に覚醒してしまうことがある。

 実際、日照と覚醒時刻との間には関係がみられ、日の出が早い夏には人々は一年の中で最も早起きになる。必ずしも朝日が顔に当たり、まぶしさで目が覚めるのではない。直射日光を浴びずとも、部屋の照度が徐々に高くなるだけで自然に目が覚めやすくなるのである。

 寝ているのにどうして日の出を感じることが出来るのであろうか。

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