第105回 つらい月曜日の朝を楽にする4つの極意

対策① 午前の光を浴びる

 睡眠不足を寝だめで解消するのではなく、休日もいったん起床して太陽光を浴びよう。ポイントは、「光を目にまっすぐ入れる」こと。直射日光は避けつつ、少しまぶしいなと感じるくらいの方向を見るのがコツである。

 室内でも窓にまっすぐ顔を向け、やや空の方(斜め上)を見れば十分に明るい光(数千ルクス)が目に入ってくる。体内時計には青色光(ブルーライト)が強く働くため、青空が見えれば、すなわちブルーライトを効果的に浴びていることになる。窓から離れると窓の外はキラキラしていても(輝度)、体内時計に必要な明るさ(照度)は一気に低下するので、あくまでも窓辺で光を浴びることが大事。

 一歩戸外に出れば数万〜十数万ルクスという高照度光になる。ただし、外出しても帽子を目深にかぶったり、下(道路)の方を見ているとさほど明るい光が目に入らない。明るい光を見ると縮瞳(瞳孔が小さくなる)し網膜に到達する光量は少なくなるため、意識的に明るい方向に目を向けるようにしよう。

対策② 夜の光を絞る

 午前中の光をたっぷり浴びた後は、光を絞り込む。夜更かしすると必然的に夜間照明を長時間浴びる。夕刻以降に浴びる光、とりわけ深夜帯の光は体内時計の位相を大幅に後退させる(夜型にする)。同じ光量であれば午前中よりも深夜帯の光の方が体内時計を動かす力が強いほどだ。最近はブルーライトを多く含むLEDが普及し睡眠リズムの夜型化を引き起こしている、という話を耳にした方も多いだろう。そもそも日本の家庭照明は明るすぎる。必要があって夜更かしをする際には、調光できるのであればホテル並みに低照度にするか間接照明などにより照度を下げる。青色成分を含まない暖色系ライトに替えるのも効果がある。大型液晶画面を見るときは少し離れて観ればよい。照度は距離の2乗に比例して低下するからである。

対策③ 睡眠不足は午睡で解消

 さて、社会的ジェットラグの人に「休日も早起きしてください」と指導すると「睡眠不足を解消せずに我慢しろとはなにごとか!」と憤慨されることがある。確かに睡眠不足を溜め込んだままでは体が持たない。そこで、睡眠不足は一時的に昼寝でカバーする。光の朝型効果が弱まる昼過ぎに長めの午睡をとってもらう。すると休日の体内時計の遅れがなくなり、安定して朝型になる(位相が前進する)ようになれば平日に30分〜1時間程度は早寝できるようになる。それだけで休日に寝だめしていた3〜4時間分を平日に稼ぐことができるはずだ。そうなれば平日の睡眠負債も軽くなり長時間の寝だめが必要なくなる。

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