第105回 つらい月曜日の朝を楽にする4つの極意

週末の寝だめで睡眠時間帯が3時間ずれるのは、毎週末インド東部やバングラデシュを往復するようなもの。(イラスト:三島由美子)
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 前回は、月曜の朝がつらい「ブルーマンデー」を取り上げた。今回はその対策法について紹介する。ブルーマンデーの程度は人によってまちまちだが夜型傾向の強い人では症状が強い。その症状悪化のメカニズムについては前回も簡単に触れたが、対策法を理解するのに必須の知識なので、もう少し詳しく解説する。

 夜型の人は平日の就寝時間が遅いため睡眠不足を溜め込みやすい。週末になると羽を伸ばして平日よりもさらに夜更かしをする。考えてみれば不思議なことだ。夜型では睡眠不足のために日中は眠気が強いのだから、帰宅したら早寝をしてもよさそうなものだが、夜半になるとむしろ目が冴えて眠気が霧散してしまうことが多い。体温低下やメラトニン分泌など入眠を促す生体シグナルのタイミングが遅れるためと言われているが、実は正確なメカニズムは分かっていない。

 いずれにせよ、平日の睡眠負債と夜更かしのプレッシャーで休日の朝は大いに寝坊をする。結果的に平日と休日の間で睡眠時間帯の大幅なずれが生じる。このような週単位で生じる睡眠時間のずれを社会的ジェットラグ(時差ボケ)と呼ぶことも前回紹介した。典型的な社会的ジェットラグの例を挙げると、「平日は0時に寝て6時に起きる、休日は2時に寝て10時に起きる」ような人である。「あ、私と同じだ!」と思ったあなた、しっかりと時差ボケを起こしています。

 社会的ジェットラグは数値化できる。平日と休日のそれぞれの睡眠時間の中央時刻の差を計算する。先の例で言えば「平日は0時に寝て6時に起きる ➡ 睡眠中央値は3時」、「休日は2時に寝て10時に起きる ➡ 睡眠中央値6時」、したがって社会的ジェットラグは3時間となる。これは毎週末に日本とバングラデシュかインド東部を往復しているのと同じ睡眠パターンとなる。ヨーロッパやニューヨークを往復するほどではないが、毎週繰り返すとなれば結構キツイ。

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