「7/13分超短時間睡眠覚醒パラダイム」で測定した眠気のリズム。各ブロック内に設けられた7分間の睡眠タイムで眠りに落ちる頻度(確率)から眠気の強さを見える化した(青線)。今回は説明を割愛したが、眠気の強さには24時間周期の日内変動だけではなく、1.5時間周期(点線)や12時間周期のリズムがあると推測されている。紫のゾーンはそれらの眠気のリズムも加味した眠気の変動幅である。20〜22時前後の睡眠禁止ゾーンを過ぎると急速に眠気が強まり、これを「sleep gateが開く」と表現することもある。(注:横軸の時刻は深夜0時頃に就寝する健康人を想定している。朝型、夜型の人では前後にずらして考えていただきたい)
「7/13分超短時間睡眠覚醒パラダイム」で測定した眠気のリズム。各ブロック内に設けられた7分間の睡眠タイムで眠りに落ちる頻度(確率)から眠気の強さを見える化した(青線)。今回は説明を割愛したが、眠気の強さには24時間周期の日内変動だけではなく、1.5時間周期(点線)や12時間周期のリズムがあると推測されている。紫のゾーンはそれらの眠気のリズムも加味した眠気の変動幅である。20〜22時前後の睡眠禁止ゾーンを過ぎると急速に眠気が強まり、これを「sleep gateが開く」と表現することもある。(注:横軸の時刻は深夜0時頃に就寝する健康人を想定している。朝型、夜型の人では前後にずらして考えていただきたい)
[画像をタップでギャラリー表示]

 図に示したのはイスラエルの研究者が7/13分パラダイムで測定した1日の眠気の変動である。このデータをじっくり読み解くと、人の睡眠調節(いや覚醒調節と呼ぶべきか)の巧妙なメカニズムが見えてくる。あえて一言で表現すれば、私たちが効率良く活動できるように眠気は実にうまくコントロールされている。結果の解説の前に日常生活で日中に眠気を抑え込むことの意味を考えてみよう。

 日中には活動時間に比例して疲労が蓄積する。疲労を解消するのが睡眠の大きな役割の1つである。したがって朝起きてから昼、夕、夜と時間が経つにつれて眠気が強くなるはずだがそうはならない。仕事にせよ学業にせよ、日中の就業時間を通して私たちはパフォーマンスをほぼ一定に維持することができる。そればかりか、必要があれば夕方以降も眠気に悩まされることなく残業や宿題をこなすことができる。これを可能にしているのが蓄積した疲労(眠気)に拮抗する覚醒力である。

 7/13分パラダイムの結果を見てみよう。確かに朝から夕方(16時頃)に向けて眠気は徐々に高まっていくが、そのときの眠気は普段の就床時刻(24時頃)での眠気に比べれば軽度にとどまっている。その後も眠気が強まると思いきや、むしろアフターファイブには眠気が低下する逆行現象が見られる。特に就寝時刻の2〜4時間前(20〜22時頃)は1日の中でも脳波上最も眠りに入りにくい時間帯であり、別名「睡眠禁止ゾーン」とも呼ばれる。

次ページ:もしも睡眠禁止ゾーンがなかったら

この連載の前回の
記事を見る

この連載の次の
記事を見る