ホントも何も、人が牛になるわけはないので、質問の意味からして不明です(笑) 行儀が悪いかって聞かれれば、そのような気もするね。

 体に悪いかって聞かれれば、よく分からない(汗) 少なくとも調べた限りでは手元の医学書には書いてなかったなぁ。ネットで検索すると、「食べ物が胃に長く滞留するから消化に悪い」「いや、横になることで副交感神経が活性化するから消化に良い」「いやいや、胃液が食道に逆流しやすくなるため逆流性食道胃炎のリスクがある」「お腹に血液が集まるから眠くなるのは当然」など諸説あるようです。

 ちょっと、待ってください。以前、先生が第60回「“睡眠によい食べ物”のウソ」で「お腹に血液が集まるから眠くなるのは当然」という説は「眉唾」だと書いていましたよ。

 あはは。ごめんごめん。うっかりしてました。眉唾です。ま、いずれにせよ、正月くらいゆっくりしてもいいんじゃないかな(笑)

 ちなみに牛は食後にモグモグ反芻(はんすう)しながらウトウトしている時間が多いけど、実際の睡眠時間はかなり短いらしい。

 そんな研究があるんだ!?

 牛の脳波を測定した立派な研究が幾つかあります。牛には「ウトウト、ボンヤリ」状態がかなりあるらしく、観察だけだと「寝ているのかな?」と思えるような時間がかなり長いようだね。草をたくさん食べた後に横になってと、まるで寝ているかのように見えてしまうため先のような「戒め」が生まれたのではないかな。

 食後に頭を上げたまま静かに横になっていることもありますよね。

 その姿勢の時には脳波上は眠ってはいないようだね。脳波上しっかり眠っている時間は一日合計しても3時間ほどのようです。短いよね。ちなみに余談になるけど消化のために反芻していると咀嚼(そしゃく)筋の動きによる脳波の乱れが生じて睡眠脳波の測定も大分苦労するらしいです。

 象、馬、牛のように体格が大きくてまったり長寝をしそうな動物の睡眠時間が意外にも短い理由については第5回「ゾウの睡眠、ネズミの睡眠」でも解説したので復習してみて。

 ちなみに、睡眠時間は牛によって大きな個体差があるのと、同じ一頭の牛の中でも「泌乳期(ひにゅうき」と「乾乳期(かんにゅうき)」で睡眠時間が変化するようです。

 「泌乳期」と「乾乳期」って?

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