クリス・スティール=パーキンス。英国、ブラックプール(1982年)。(c) 2021 Chris Steele-Perkins/Magnum Photo
クリス・スティール=パーキンス。英国、ブラックプール(1982年)。(c) 2021 Chris Steele-Perkins/Magnum Photo

 人が生活する場には必ず犬の姿がある。家の中で手厚く飼われている犬、自由に街を闊歩する犬、人と一緒に働く犬など、世界のどこに行っても犬を見かけることができるだろう。最近は手軽に写真が撮れることもあり、自慢の愛犬の写真が溢れている。そうした写真は疑似的に飼い主の気分が味わえて楽しい。では、犬がいる風景を、凄腕の写真家が撮ったらどうだろう?

 それが10月に刊行した『MAGNUM DOGS マグナムが撮った犬』に収録された写真だ。

 マグナム・フォトは世界トップレベルの写真家集団で、ナショナル ジオグラフィックの有名な写真「アフガンの少女」を撮影したスティーブ・マッカリーも所属している。本書でも、荒廃したアフガニスタンの首都で、男性が走らせる自転車に注意深く犬を乗せた写真が選ばれている。犬好きにはお馴染みの写真家エリオット・アーウィットもマグナム・フォトの所属だ。

スティーブ・マッカリー。アフガニスタン、カブール(2002年)。(c) 2021 Steve McCurry/Magnum Photo
スティーブ・マッカリー。アフガニスタン、カブール(2002年)。(c) 2021 Steve McCurry/Magnum Photo

 愛犬家であれば、どこにいても、無意識に犬の姿を目の端に探してしまうかもしれない。旅先で犬に遭遇すれば喜んで写真に撮るだろう。マグナム・フォトの写真家リチャード・カルバーは、狙って撮ろうとしなくても犬はフレームに入り込んでくると嬉しそうに語る。エリオット・アーウィットに至っては、「犬はこれらの写真を撮る言い訳であり、理由である」とまで言っている。

 本書に収録された、バラエティに富んだ場所で撮影された写真を見ると、人の営みに寄り添う犬という存在が浮き彫りになる。そして犬はいつもありのままの姿でそこにいる。その時代、その場所で生きる犬の、飾らない、いわば「素顔」の、犬らしい表情や態度がこれ以上ないほど鮮やかに切り取られている。

 ここでは、『MAGNUM DOGS マグナムが撮った犬』の写真を8枚紹介する。

デビッド・ハーン。米国、サンディエゴ(2002年)。(c) 2021 David Hurn/Magnum Photo
デビッド・ハーン。米国、サンディエゴ(2002年)。(c) 2021 David Hurn/Magnum Photo
ウェイン・ミラー。米国、ニューヨーク、ウェストミンスター・ケンネル・クラブ(1948年)。(c) 2021 Wayne Miller/Magnum Photo
ウェイン・ミラー。米国、ニューヨーク、ウェストミンスター・ケンネル・クラブ(1948年)。(c) 2021 Wayne Miller/Magnum Photo
デニス・ストック。米国、ニューヨーク(1959年)。(c) 2021 Dennis Stock/Magnum Photo
デニス・ストック。米国、ニューヨーク(1959年)。(c) 2021 Dennis Stock/Magnum Photo
マーティン・パー。英国、ウィンザー・チャンピオンシップ・ドッグショー(2007年)。(c) 2021 Martin Parr/Magnum Photo
マーティン・パー。英国、ウィンザー・チャンピオンシップ・ドッグショー(2007年)。(c) 2021 Martin Parr/Magnum Photo
クリスティーナ・ガルシア゠ロデロ。ジョージア、トビリシ(1995年)。(c) 2021 Cristina Garcia Rodero/Magnum Photo
クリスティーナ・ガルシア゠ロデロ。ジョージア、トビリシ(1995年)。(c) 2021 Cristina Garcia Rodero/Magnum Photo
イブ・アーノルド。米国、ニュージャージー(1958年)。(c) 2021 Eve Arnold/Magnum Photo
イブ・アーノルド。米国、ニュージャージー(1958年)。(c) 2021 Eve Arnold/Magnum Photo

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MAGNUM DOGS マグナムが撮った犬

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