ナショジオ的「大英自然史博物館展」に行ってみた。写真27点

 最後の未踏の地といえば、南極でした。これは英国のロバート・スコット隊が1902年にディスカバリー号の探検で採集したコウテイペンギンのヒナ。

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 初めて学術的に研究されたコウテイペンギンだそうです。

>「南極一番乗りは逃したけれど」
>「南極点に初めて立った男」
>「海を飛ぶコウテイペンギン」

 日本から送られたものもあります。このニホンアシカは1896年に横浜を旅立ちました。ニホンアシカはすでに絶滅したと見られています。

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 最終コーナーは現代の「多様性」がテーマでした。

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 色鮮やかな昆虫や、サーベルタイガーやオオナマケモノといったおよそ1万年と少し前に絶滅した大型哺乳類、『不思議の国のアリス』にも登場した絶滅動物の象徴ドードー(鳥)、さらにはネアンデルタール人のゲノムなどもありますが、これを紹介して終わりにしましょう。

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 科学史上もっとも有名なイカサマの1つである「ピルトダウン人」の復元頭骨です。有名になったのは、これが世間を大きく騒がせたねつ造だったから。

 1912年、大英博物館自然史部門の地質学部長だったアーサー・ウッドワードは、この化石をヒトとサルとの間をつなぐ化石として発表しました。

 ところがその後、初期人類の化石が発見されるにつれ、ピルトダウン人の異常さが際立つようになります。そしておよそ40年後の1953年、同じく大英博物館自然史部門の研究によってねつ造が暴かれました。最後をコレで飾るのは微妙な気もしますが、知る人ぞ知る標本ですし、ねつ造への戒めを伝える教訓として、本物のニセモノは一見の価値があるでしょう。あれ? ニセモノの本物か?

>「世間を欺いた6つの科学イカサマ」

 なお、進化論とミッシングリンクについてはこんな記事もあります。

>「人類学をみんなに広めたルイス・リーキーの大発見」

 今回はるばる海を渡ってきた貴重なコレクションは370点ほど。ここでご紹介したのはほんの一部に過ぎません。英国が誇る数々のお宝を日本で拝めるチャンスはそうはないでしょうから、興味のある人はもちろん、そうでない人にも、ぜひ見学をおすすめします。

 最後にナショジオの特集「博物館に収められた地球の不思議」の一説を引用して終わりましょう。

「ダーウィンは、生きとし生けるものはすべてつながっていると考えました。博物館の収蔵品はそのことを如実に物語っています。なかには絶滅種もありますが、私たちの手元にはそのDNAが残されています。博物館こそ、“地球の知を守る番人”なのです」

特別展「大英自然史博物館展」

会期:2017年3月18日(土)~6月11日(日)
会場:国立科学博物館(東京・上野公園)
開館時間:午前9時~午後5時(金・土曜日は午後8時まで)
休館日:5月8日(月)、 5月15日(月)、 5月22日(月)、 5月29日(月)
※開館時間、休館日等を変更する場合があるので、公式サイト等で最新の情報を必ずご確認ください。
公式サイト:http://treasures2017.jp/

(Web編集部S)