「大地のハンター展」に行ってみた。 絶滅したあの動物の超貴重な標本も! 写真15点

 第1章の締めくくりは、恐竜が絶滅して以降の新生代(6600万年前~)のハンターです。両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類などの骨格が並ぶなか、目を引いたのはこれ。

マンモスと同時代の大型捕食者だったスミロドン。

 エヴァンゲリオンでもエイリアンでもなくてスミロドンです。サーベルタイガーと言ったほうがわかりやすいでしょうか。(参考記事:「絶滅動物サーベルタイガー、驚きの暮らしが判明」

 哺乳類の時代である新生代には、哺乳類のハンターたちの進化が目立ちます。最も繁栄したのは食肉目、イヌやネコの仲間です。

 彼らの大きな特徴のひとつが歯。サーベルタイガーを見てもわかりますよね。なかでも、獲物をがっちり捕らえて放さない円錐形の犬歯ではなく、顎の奥にある「裂肉歯(れつにくし)」にご注目。

ホラアナハイエナの歯と顎。平らな面をもつ上下の裂肉歯は、ハサミの刃のように肉を切り裂く。また、骨を砕いて骨髄などを食べるための巨大化した小臼歯もハイエナの特徴。

 平らな面のカド同士をハサミの刃のように上下からすり合わせて肉を切り裂く裂肉歯は、哺乳類のハンターだけの特徴です。おかげで彼らは食べた肉を細かくし、より速く消化吸収できるようになりました。逆に言えば、円錐形の歯しかもたないワニもヘビも、ついでに言えばエヴァのビーストモードもエイリアンも獲物は丸のみが基本です。

 他にも、ずらりと並ぶ標本を見ると、脊椎動物の歯が食べものや生態に応じて進化してきたことがわかります。その見事な適応ぶりと機能美はぜひご自身の目で確かめてみてください。

 第1章が終わると現代のハンターたちが登場します。第2章の「大地に生きるハンターたち」では、水辺、森・密林、草原、夜空、荒野の5つの環境ごとにさまざまな標本が展示されています。

展示は密を避けるように工夫され、通路も広め。

 水辺のコーナーに予想外の生きものがいました。

水辺のハンターの一画。

 ヒグマです。そういえば季節になると川でよくサケを食べてましたっけ。足元は魚を食べる鳥たちです。

 森・密林のコーナーでは思わず見入ってしまいました。

パーソンカメレオンの見事な標本。

 今にも動き出しそう。枝をつかめる手足とか、秒速5メートルで体長よりも長く伸びる舌とか、すごすぎます。

次ページ:最強説もあるアフリカのタフな草原のハンター

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