第46回 マカロニ・アンド・チーズは米国版ママの味

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 最近、レンタルビデオ店に行ったときのこと。何気なく見ていたDVDの棚の中から、一本の映画を発見した。1997年、アメリカ製作の『ソウル・フード』。「わわっ、なんとストレートなタイトル。これは観ろってことだよな」とひとりごちながら、レジカウンターへ。

 シカゴに住むアフリカ系アメリカ人家族のことを描いたヒューマン・ドラマなのだが、その中心となるのが母親がつくる「ソウルフード」。それぞれ家族を持った三姉妹は、毎週日曜日になると料理上手な母親の家に集まり、母の料理を手伝って食卓を一緒に囲む。個性の異なる三姉妹はときにぶつかりあうが、母のソウルフードがそんな家族の要となり、絆を深めていく。切なくも心が温まり、家庭の食卓が恋しくなる映画だった。

 そもそもアメリカにおけるソウルフードとは、アフリカ系アメリカ人の伝統料理のことを指すらしい。奴隷制の時代、奴隷とされたアフリカ人たちは牛や豚の内臓といった雇い主が食べないものなど、手に入る食料のみで生きなければならなかった。それらを美味しく食べるために工夫され、発展したのがソウルフードで、内臓や豆の煮込み、ナマズのフライ、コーンブレッドなどがある。

 実際、映画の中でもそれらの料理がテーブルいっぱいに並べられるのだが、その中で私が気になったのが「マカロニ・アンド・チーズ」。これって、『ホーム・アローン』(1990年製作)でマコーレー・カルキン演じるケビン少年が、泥棒と戦う前に食べる料理じゃないか。