ハーラとは棒状にした数本の生地を編んで焼いた編みパンのことだ。「材料はとてもシンプル。小麦粉と塩、お水、イースト(酵母)だけでつくります」とエフラットさん。バターや牛乳といった乳製品は使わないのが決まりだそうだ。

「コーシャでは肉と乳製品を一緒に食べてはいけないんです。シャバットの食事は肉料理をメインにすることが多いので、乳製品を使わないハーラを食べるのが習慣なんですよ」と話すのはキッチンに入ってきたビンヨミンさんだ。シャバットの準備の合間を縫って、コーシャについて教えてくれる。

テーブルの上には焼き立てのハーラがあった。編み方はいろいろあるようだ
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「コーシャで食べてよいとされる肉は蹄が分かれていて、反芻する動物。つまり、牛や羊、山羊、鹿は食べますが、豚は食べません。鳥類も鶏や鴨、ガチョウなど食してよい種は決まっています。魚介類で認められているのはヒレと、簡単に取ることができるウロコを持った魚です。ウロコを持たないアナゴやアンコウ、それからエビやカニ、貝類は食べないんですよ」

 虫の混入の防ぎ方に規定があるものの、加工されていない穀類や野菜、果物は基本的にコーシャフードだという。また、食肉処理や加工食品は厳格な規定があり、コーシャに認証された製品にはコーシャ認証マークがついている。コーシャの審査を行うのはラビの役目だ。

「写真はもう撮りましたか?」

 話が一区切りついたところで、ビンヨミンさんが私に確認した。そうそう、なぜシャバットが始まると撮影ができなくなるのだろうか。

「安息日はいかなる労働もしてはいけないんです。だから、それまでにすべての仕事を終わらせます。火をつけて料理をすることもできません。機械の操作も許されないのでテレビや携帯電話の電源は切るんですよ」

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