第81回 ビールが進む!「種」を使ったソースでつくる、アフリカ・トーゴの国民食とは
父親は「おいしそう!」と喜んで夕食が始まったという。小さな頃から料理が好きだったエドモンドさんは母親の手伝いをしながら料理を覚えた。そして、義務教育を終えるとすぐに料理の道に進んだという。「ずっとパッションを持って料理をつくりつづけ、大統領の家族が訪れる店でもシェフを務めた」とエドモンドさんは誇る。
「でも、私にとってはママの味が世界一です。もちろん、料理人としての腕は私のほうが上だけど、ママの料理は生まれて初めて食べる味であり、初めて好きになる味。みんなも同じでしょう。ママの料理は今でも食べたくなるスペシャルな味です」
うん、それはきっとトーゴも日本も同じ。頷きながらボマニャニャとアクメを口に入れると、笑い声に包まれたエドモンドさん一家の食卓の光景が目に浮かんできた。私も自然と笑顔になっていた。

EKO lolonyon (エコ ロロニョン)
東京都港区赤坂2-17-72 イーデンビル2F
電話:03-6277-6979
ホームページ:https://ekololonyon.com
中川明紀(なかがわ あき)
講談社で書籍、隔月誌、週刊誌の編集に携わったのち、2013年よりライターとして活動をスタート。何事も経験がモットーで暇さえあれば国内外を歩いて回る。思い出の味はスリランカで現地の友人と出かけたピクニックのお弁当とおばあちゃんのお雑煮
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