チャンゴは東急電鉄荏原町駅から徒歩約4分
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 昨年、トルコの調味料「サルチャ」(第76回参照)を求めて東京・品川区の荏原町商店街を訪れた時のこと。実はこの辺り、エスニックな店が多いようでトルコ関連の店だけでも数店舗点在している。帰りに散策してみると、店頭ではつくねやら鳥皮やらの焼き鳥を焼いているのに、中に入るとインド・ネパール料理店という店もあってなかなかおもしろい。

 その中で特に私の興味を引いたのが「SHANGO(チャンゴ)」と書かれた立て看板だった。ポップなマラカスのイラストにラテンの薫りが漂う。どうやらキューバ料理のレストランらしい。キューバといえばサトウキビとそれからつくられるラム酒が有名だが、どんな料理を食べているのだろう。ぜひ一度食べにこよう。そう思って今回、店の扉を開けた。

「キューバの主食はお米です。日本と同じですね」

 チャンゴのご主人でキューバ出身のアリアム・マルティ・ルイスさんが言う。アリアムさんは料理学校を卒業後、ホテルのシェフなどを務めた後に来日、キューバレストラン等を経て2017年にチャンゴをオープンした経験豊かな料理人だ。

 ハイチ(第61回参照)もそうだったが、カリブ海にはスペインなど欧米の影響を強く受けているのに米を主食とする国が多い。温暖で稲作に適した気候だからだろうか。しかし、お米の食べ方は日本とは少し異なるようだ。

「食卓には必ずといっていいほど豆料理があって、ごはんと豆料理を一緒に食べるんです」とアリアムさん。朝はパンで軽く済ませるが、昼と夜は米と豆がないと始まらないらしい。その中でも国民食ともいうべき愛される豆料理があるという。私も国民的豆料理を食べたいと話すと、アリアムさんは「せっかくなので他のキューバ料理も一緒に」と特別にワンプレートにして出してくれた。そして、その中の一品を指さして言う。

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