「私は家ではあまりプティーンをつくらないけれど、インスタントのソースも売られていますよ」とジュリーさん。2015年に来日した
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「プティーンの一般的なソースはチキンとビーフのストック(ブイヨン)からつくられています。グレイビーソースに似ているけれどもっと味が濃い。コクが大切なんです。それと、忘れてはならないのがフライドポテトのクリスピー感。ポテトがやわらかいと、ソースをかけたらすぐにベチャッとなってしまいますからね。ポテトとチーズとソース、この3つがちゃんと揃ってこそ美味しいプティーンが完成するんです」

 シンプルに見えて奥深いなあ、とハイライフ ポーク テーブルのプティーンのコク深いソースを味わいながら思う。しかし、これほどまでにロバートさんやジュリーさんが熱く語るプティーンだが、国民食としてすんなり受け入れられたわけではないらしい。

「プティーンの発祥は1950年代で、ケベック州のビクトリアビルかヴァルヴィックのどちらかの町と言われています。お互いに自分の町が発祥だと競っているけれど、15キロくらいしか離れていませんし、どちらもチーズの産地ですからはっきりしていません。ただ、レストランに来たお客さんがフライドポテトにチーズカードを加えてくれと言って、それが美味しかったので広まったと言われています」

 そこにソースが加わったのはカナダの気候にあるのではないかとジュリーさんは話を続ける。世界第2位の国土面積を誇るカナダは地域によって気候もさまざまだが、ケベック州の冬は厳しく氷点下15度以下の日が続くこともある。だから、すぐに冷めてしまわないように熱々でとろとろのソースをかけるようになったというのだ。ただこれは諸説あるうちの一説にすぎないらしい。

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