カワリリスのドルサリス亜種(哺乳類:ネズミ目:リス科:リス属)
Variegated squirrel, Sciurus variegatoides dorsalis
グアバの木の上で実を食べているところ。ぽっちゃりとしていて乳首が見えているので、メスだろう。カワリリスは中央アメリカの固有種。これまでに14亜種が記載されていて、そのうちの7亜種がコスタリカで確認されている。体重は約700グラム。
体長:約30 cm 撮影地:モンテベルデ、コスタリカ
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 前回は、落ちたグアバの実にやってくる「森の宝石」モルフォチョウを紹介したが、今回はそのグアバの実を落としていく動物、リスちゃんたちを紹介しよう。

 リスと言えば、ぼくには「北の国や寒いところに生息する」というイメージがあったのだが、ここ熱帯コスタリカで頻繁に見かける。コスタリカではこれまでに5種のリスが確認されていて、今回ご覧に入れるのはそのうちの4種(と3亜種)。家の周りでもよく見かける。

 10月以降、グアバやヤマモガシ(マカダミアの仲間)の木々に実が成り、熟し始めると、毎日のように樹間をシュッ、シャシャシャと移動するリスたちに出会う。実りの時期ならではのことだ。

家の前を横切って、グアバの木のほうへ向かうカワリリスのリジドゥス亜種(Sciurus variegatoides rigidus)。
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 頭上からパリポリパリポリと音がするので見上げると、そこにはグアバの実を食べるリスちゃんがいる。2~3頭いることもある。

 直径が3~4センチのグアバの実の皮の部分を前歯で削り取り、地上へポトポトと落としていく。半分ほど皮がむけると、今度は中身をムシャムシャ。そしてくり抜かれて器のようになった残り半分の実をボタッと地面へ落とす。

 地上に落ちたグアバの実は徐々に発酵し、独特のにおいを放つ。そこにやってくるのがモルフォチョウというわけだ。ただし、このごちそうを目当てにやってくるのはモルフォチョウだけではない。

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カワリリスのドルサリス亜種。皮を削ったグアバの実を前脚で持って食べているところ。
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カワリリスが削り取り、落下したグアバの皮の部分。リスの歯型がわかる。
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カワリリスのドルサリス亜種
Variegated squirrel, Sciurus variegatoides dorsalis
雨風がきつい中、激しく揺さぶられる木の上から、ジジジジジジ? とヘンな音が聞こえてきた。見上げると、カワリリスが余裕の表情で何かを食べている。かじるときに出る音のようだ。観察したり写真を撮ったりするほうは、必死(笑)。何を食べているかは、次の写真をどうぞ。
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ミズキの仲間(ミズキ科)の実
Fruits of Cornus disciflora
大きさが15ミリほどの、緑から赤色の実がなっていた。カワリリスは美味しそうに食べていたのだが、味見してみると、どうもぼくにはその旨みがわからなかった。ちなみに写真にカメムシも写っている。
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カワリリスのリジドゥス亜種
Variegated squirrel, Sciurus variegatoides rigidus
2枚目に紹介した写真のアップ。こちらを警戒しているようだ。リスに接近すると、たまにフォフォフォフォフォフォっと威嚇の声を発する。
体長:約30 cm 撮影地:モンテベルデ、コスタリカ
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アルファロコビトリス(アメリカコビトリス属)
Alfaro's pygmy squirrel, Microsciurus alfari
手元の残り少なくなったグアバの実を食べているところ。アルファロコビトリスは、コスタリカで見られるリスの中で一番小さい種だ。小型でしっぽの毛が少ないのが特徴。体重は約100グラム。
体長:約15 cm 撮影地:モンテベルデ、コスタリカ
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