ヘレノールモルフォ(タテハチョウ科:ジャノメチョウ亜科:モルフォチョウ族)
A blue morpho butterfly, Morpho helenor narcissus
倒木の上で翅を広げ、日向ぼっこをしている。
前翅長:約70 mm 撮影地:モンテベルデ、コスタリカ
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 急いでカメラを取ってきて、ズームを入れて撮影したのが上の写真。

 こんどはもっと近くで撮ろうと数メートルほど進むと、木々が数本倒れて少し開けた場所をモルフォチョウが優雅に飛んでいた。ところがカメラを構えようすると、突然姿が見えなくなった。どこかに舞い降りたのか?

 見回すと、こんなところ(下の写真)に紛れ込んでいた。これは地味だ。わかりにくい!

モルフォチョウがどこにいるかわかりましたか? 答えはこのページの下のほうに載せてあります。
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 日が照り始めると、こんどは倒木の上に止まり、翅を広げ、しばらく日向ぼっこをしていた。太陽光を翅いっぱいに浴びて、体温を上げ、活動するためのエネルギーを蓄えているのだろう。と思っていたら、突然パタッと翅を閉じた。またもや姿は目立たなくなった(下)。

翅を広げていた次の瞬間、パタッと姿が消える。(GIFファイルby Asato Kabe)

 そこへモルフォチョウがもう1匹やって来て、追いかけ合いが始まった。2匹が出会うと、よく追いかけ合いをしているところを目にする。

 オス同士が出会うと、飛行スピードが増し、絡み合ったり、ジェットコースターのような激しい舞いになったりする。一方、オスとメスが出会ったときは、オスがメスの後を滑らかに追う感じだ(次の写真)。

おそらくオスがメスの後を追いかけている。ちなみに青いモルフォチョウは、青くキラキラしたものに反応し、追いかける性質があるようだ。(GIFファイルby Asato Kabe)

 こんな観察が手軽に家の周りでできるのには、理由がある。バイオロジカルステーションの庭に生えているグアバの果実が熟して地面に落ち、甘い香りを放っている。モルフォチョウたちは、この香りに引き寄せられるのにちがいない。

 そこで、熟して落ちている実を割って、モルフォチョウの飛行経路近くの地面に置いてみた。すると、早速やって来た!

 モルフォチョウは警戒心が強いので、汁を吸うのに夢中になっているときが近寄れるチャンスだ。物音を立てずに、そ~っと1メートルぐらいまで・・・。

 でも食事中は翅を閉じていたため、モルフォブルーをじっくり間近に観察することはできなかった。たま~に翅をパッと一瞬広げるくらいだ。

 モルフォブルーはゆっくり拝めない・・・だからなのか、コスタリカで昔から販売されている観光客向けの絵葉書の1枚に、翅を広げたヘレノールモルフォの写真があるのだが、それは針の刺さった標本を葉の上にのせて撮ったものなのだ(笑)。

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答え 翅を閉じて森の中にたたずむヘレノールモルフォ(矢印)。
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小雨が降る中、グアバの果実に集まり食事をしているモルフォチョウ。中央の個体の後翅が欠けていて、その部分から表側のブルーが垣間見える。
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急に飛び立ち不規則な舞いを披露するモルフォチョウ(12秒)
モルフォチョウにとって、敵から逃れるための究極の飛行技なのだろう。
撮影地:モンテベルデ、コスタリカ

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