第101回 頭がお尻でお尻が頭?!のビックリ幼虫(動画あり)

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 みなさま暑中お見舞い申し上げます。日本に一時帰国しました。
 大阪暑いです!

 今回は、ちょっとは涼しくなるかな?との期待もこめつつ、上の写真の「得体の知れない生物」を紹介します。最後に日本でのイベントのお知らせもあります!

 さて、ぼくは上の写真の生物に、これまでに2回出会っていて、最近まで飼育していた。

 じつはこれ、ガの幼虫。全体像がこれだ。

体長は60ミリほど。
体長は60ミリほど。
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 シャチホコガのニスタレア(Nystalea)という仲間で、幼虫のお尻の部分が膨らんでいる。そう、頭のように見える部分は、お尻(!)なのだ。

 この種の場合、お尻の膨らみがトカゲかカメの頭のようになっている。初めて見つけたのは夜中だったが、ぼくは驚きと喜びのあまり、目を大きく開けたままこの得体の知れない生物をじっと見入っていたのを覚えている。

 観察していると、このガの幼虫は後ろ向きによく歩く。つまり頭に見せかけたお尻を前にして歩くのだ。そして危険を感じると、さも「こちらが あ・た・ま だよ」と言わんばかりに、お尻をグイッと持ち上げる。納得だ!

ブラウンアノールの一種、<i>Anolis (Norops) capito</i>、体長は約80 mm。モンテベルデにも、これに似たようなブラウンアノールの仲間がいる。
ブラウンアノールの一種、Anolis (Norops) capito、体長は約80 mm。モンテベルデにも、これに似たようなブラウンアノールの仲間がいる。
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 そういえば、この幼虫の偽の頭から思い出した生物がいる。ブラウンアノールというトカゲの仲間だ(右)。2003年に撮影したものだが、どうだろう、なんとなく似ているような。ん~、お尻はブラウンアノールの頭の擬態なのか・・・?

次のページは、<もうひとつ驚いたこと+αと、この夏のイベントのお知らせ> です。

ニスタレアの一種(シャチホコガ科)の幼虫<br> A caterpillar of <i>Nystalea</i> sp. prominent moth<br> 真横から見たところ。幼虫は、第67回で紹介した、フクギ科の<i>Clusia stenophylla</i>(クルシア・ステノフィラ)という葉を食べる。<br> 体長:50 mm 撮影地:モンテベルデ、コスタリカ
ニスタレアの一種(シャチホコガ科)の幼虫
A caterpillar of Nystalea sp. prominent moth
真横から見たところ。幼虫は、第67回で紹介した、フクギ科のClusia stenophylla(クルシア・ステノフィラ)という葉を食べる。
体長:50 mm 撮影地:モンテベルデ、コスタリカ
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ニスタレアの一種の若齢幼虫<br> An early instar caterpillar of <i>Nystalea</i> sp. prominent moth<br> 若い幼虫は、黄緑と茶色。丸くなっているときは、葉の上に落ちた糞のように見える。<br> 体長:18 mm 撮影地:モンテベルデ、コスタリカ
ニスタレアの一種の若齢幼虫
An early instar caterpillar of Nystalea sp. prominent moth
若い幼虫は、黄緑と茶色。丸くなっているときは、葉の上に落ちた糞のように見える。
体長:18 mm 撮影地:モンテベルデ、コスタリカ
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ニスタレアの一種(シャチホコガ科)の幼虫が後ろに歩くようす
撮影地:モンテベルデ、コスタリカ