第2回 僕は冒険家で父親で主夫である

――初めての辺境への冒険はいつ頃でしたか?

マイク 最初の本格的な遠征は2002年で、グリーンランドを選びました。僕はカリフォルニア州のクローヴィスという街に生まれ育ちました。ヨセミテ国立公園から60キロほどのところです。シエラネバダ山脈は、アメリカでは登山者に人気のエリアですからね。僕は10代のころからロッククライミングを楽しんでいました。

そのうち、誰も登ったことのない岩壁を登りたくなったんです。行ってみなければどんな場所で、どんな山があるかもわからない。そういう場所へ行きたいと強く思いはじめました。

ちょっと意味が伝わりにくいかもしれませんが、その衝動を僕は「有機的な情熱」と言っています。

――誰も登ったことのない山に登りたいと。

マイク それもありますが、むしろ誰も行ったことのない場所であるということが僕には重要です。そこにはどんな山や、ロッククライミングのできる岩壁があるのか。行ってみなければわからないというミステリーに惹かれるんです。

ヨセミテ国立公園でポーズを決める22年前のマイク・リベッキー。この辺りでほぼ毎日ロッククライミングをしていたそう Photo courtesy Mike Libecki
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