今年(2015年)に限っても、5月29日、鹿児島県の口永良部島で噴火があり、全島住民が島外避難(警戒レベル5=避難)することになった。

 同じく鹿児島県の桜島では、8月15日、噴火警戒レベル4(避難準備)の噴火警報が出された。この時は、結局、噴火には至らず、ほぼ2週間後に、警戒レベル3(入山規制)へと引き下げられたけれど、鹿児島市を含む近隣の市町村は、緊迫した空気に包まれた。

 そして、9月14日には、熊本県の阿蘇山が噴火。昨年から小規模な噴火を繰り返していたとはいえ、唐突に2キロ上空に達する噴煙をあげる本格的な噴火となった。入山規制(警戒レベル3)の警報が出されて、現時点(2015年9月末)でも続いている。

 関東地方では、一大観光地である箱根山。4月下旬から、火山性の地震が増加して、5月末には大涌谷で小規模な噴火があるなどレベル3(入山規制)の警報が出された。ふだんは観光地として多くの人が訪れる場所だけに、注目された。警戒レベルは、本稿の時点で、一段引き下げられてレベル2(火口周辺規制)になっている。

 さらに、長野県の浅間山では、4月下旬頃から山頂直下のごく浅いところを震源とする火山性地震が増え、6月19日には噴火が確認された。警報レベルは2(火口周辺規制)。

 年限を今年に限らずに言えば、2011年1月の霧島山(新燃岳)の噴火を鮮明に覚えている人は多いだろう。地域の住民1000人以上に避難勧告が出された社会的な影響だけでなく、巨大な溶岩ドームが発達したり、爆発的な噴火が繰り返したり、火山の持つ力を示してあまりあった。

 そしてなによりも、2014年9月の御嶽山噴火。秋の行楽シーズンで、晴れた週末の日中であったため、死者行方不明者が60人を超える大きな人的被害を出した。1991年の雲仙・普賢岳の大火砕流による被害を超える、戦後最悪の火山被害となってしまった。

 このように列挙していくと、本当に近頃、火山のニュースが、それも人的、社会的な被害をともなうものが「増えている」ように思える。藤田さんが「難しい」というのはどの点なのか。

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