第10回 エマージング・エクスプローラーの受賞

 それは2016年1月13日のことだった。国立科学博物館で、以前からお世話になっている東京工業大学の亀井宏行先生の研究の展示を見学しているとき、1通のメールがスマートフォンに届いた。

ナショナル ジオグラフィック協会からのメール。(写真提供:河江肖剰)
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 件名を見ると、英語で “2016 National Geographic Emerging Explorer Award” とあった。「〜賞の受賞!」というのは、ジャンクメールによく見かける件名なので、ナショジオの名前を冠した新手のものかと思い、削除しようとした。

 しかし、迷惑メールとして振り分けられていないため、一応本文を読んでみた。するとそこには、2016年度のエマージング・エクスプローラーに私が選ばれたこと、この賞を受け取るにあたり、6月11日から17日までのナショナル ジオグラフィックの年次シンポジウムに参加すること、1万ドルの研究助成金が与えられることなどが書いてあり、最後にいつもの四角い黄色の枠のシンボルマークと、担当責任者の名前が書いてあった。

 明らかに本物のようだったが、それでもやはり半信半疑だった。本当にそういった賞があるのか検索してみると、確かに存在していた。メールの内容も公式HPと一致していた。

 少し呆然となりつつも、徐々に嬉しさがこみ上げてきた。思わずガッツポーズを取り、「よし!」と呟いた。

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