第1回 奇怪で美しい、ボリビアの浸食台地

――今回の写真集の見どころのひとつが、ボリビアのウユニ塩原と浸食台地だと思うのですが、まさに圧巻ですね。

 ウユニ塩原は、ボリビア南部の標高約3700メートルの高地に広がる世界最大の塩原です。面積は四国の半分に匹敵するほど。見渡す限りの真っ白な大地で、空の青とのコントラストがとても美しいところです雨季には塩原に薄く雨水が張って、大地に空が映し出されるという珍しい光景が見られることでも知られます。

 2002年に行ったのが最初で、そのころは日本ではあまり知られていませんでした。昨年も撮影に行ったのですが、ウユニ塩原は最近ではブームになっているようで、塩のブロックでつくったホテルが4カ所ありますし、日本人旅行客もたくさん訪れていました。

―― 一方の浸食台地は、あまり知られていないのではないですか。

 世界的にも、あの浸食台地を紹介した写真は、まだほとんどないかもしれません。ガイドブックにも載っていませんし、ウユニ塩原のように観光化もされていません。

 浸食台地は、ウユニ塩原より標高にして200メートルほど高い高原地帯です。隆起してできた砂岩質の台地が雨水に浸食されて、山肌に幾筋もの深い溝を刻んだ奇観が広がっているところです

 「カテドラル」と呼ぶ教会のような形をした山もありました。人間がつくった建物ではないかと思えるほどの造形美ですよ。

ウユニ塩原に映り込んだ夕空。ボリビア、2015年撮影。野町和嘉『極限高地』より
[画像のクリックで拡大表示]