JAMSTECの地球深部探査船「ちきゅう」の乗船研究者や技術者によるリレーブログ。第8回はWebナショジオでもすっかりおなじみ、JAMSTEC深海・地殻内生物圏研究分野 分野長の高井研さんが登場。沖縄トラフ伊平屋北熱水域における科学掘削で挙げた燦然と輝く偉業を解説してくれるほか、「ちきゅう」を使いたくてもなかなか使えない現実を、歯に衣着せぬ “高井節” で教えてくれる。(編集部)

統合国際掘削計画(IODP)第331次航海を前に、清水港で出港を待つ「ちきゅう」。この航海では、沖縄トラフ伊平屋北熱水域で深海熱水海底下生命圏の解明に向けた科学掘削が行われた。(提供:JAMSTEC/IODP)
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「もしもピアノが弾けたなら」は、1981年4月1日に発売された、今や探偵局長としてよく知られる、俳優・西田敏行のシングル曲です。1981年に放映された西田敏行主演のドラマ「池中玄太80キロ」の挿入歌として記憶に残っている方も少なからずいらっしゃるかもしれません。

「もしもピアノが弾けたなら、恋する女性に熱い内なる想いを歌にして伝えることができるのに...」というワタクシのような不器用な男の切ない願望を歌い上げる名曲です。ワタクシもつい年甲斐もなく若者や女性とカラオケなぞに行った際には、最初の内は若気の至りを思い出して鉄板の少年隊「仮面舞踏会」を踊って歌って場を盛り上げるなどハッスルしてみたりしますが、そのうち「なぜ財布係のワシがサービスせにゃならんのだ」という年相応の憤りを感じ始めて、つい自己満足的名曲を「連続予約、やっぱりDAMだね」してしまうものです。

「春はあけぼの」と指摘する清少納言の「枕草子」風に言えば、そういうカラオケにおけるハイ状態からロー状態への急激な相変異時間帯に欠かせない3大「もののあはれ」曲として、個人的には「もしもピアノが弾けたなら」、「悲しい色やね」および「大阪で生まれた女」を挙げることができるでしょう。

 なんのこっちゃ? と思われる方も多いかもしれませんが、リレー連載「“日の丸”科学掘削船の大冒険:「ちきゅう」に乗り組む科学者や技術者」を諸野祐樹君から指名されたその日から、ワタクシの頭に浮かんだのは「もしもピアノが弾けたなら」ならぬ、「もしもちきゅうが使えたなら」というタイトルだったのです。

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