本書の内容

20世紀最大の考古学的発見と言われてから75年が経つ死海文書は、歴史学者や聖書学者による長年の研究により、ようやくその全貌が明らかになってきた。本書は、死海文書とは何か、誰が何のために書き残した書物なのか、どのような変遷を経て奇跡的発見に至ったのかを、豊富な資料と精密な歴史地図によって解説した書である。偽書の鑑定やデータベースの公開といった考古学分野における最新のテクノロジー導入についても解説されている。2000年前の社会、宗教、人々の暮らしが美しいイラストや写真とともによみがえる歴史エンターテインメントである。

目次


CHAPTER 1 死海文書の奇跡/世紀の大発見
 戦火を避けるために隠匿され、約2000年後に発見された死海文書。その紆余曲折の歴史をひもといていく。
CHAPTER 2 文書を書いたのは誰か/今も続く論争
 死海文書の起源はいまだ謎に包まれている。しかし、現代の科学技術によってさまざまな可能性に光が当てられつつある。
CHAPTER 3 死海文書の聖書写本/タナハの成立過程をたどる
 古代の巻物に記された内容が今日のヘブライ語聖書に驚くほど近いのは、物語というものがいかに歳月を超えて伝わるかを示している。
CHAPTER 4 死海文書とイエス/原始キリスト教との関わり
 巻物に綴られた物語を丹念に読み解くことで、イエスの教えとキリスト教の誕生について理解が深まる。