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クマノミの1種、オレンジ・クラウンフィッシュ(Amphiprion percula)の胚。ドイツのダニエル・クロップ氏が、卵の中でオレンジ色の細胞の塊が発達していき、泳ぎ出せるようになるまでを撮影した。クマノミは通常、産卵から自由に泳げるようになるまで1週間程度しかからない。(DANIEL KNOP)

奇跡的、4000万年前の昆虫がありのまま――顕微鏡写真コンテスト2021受賞作品

2021.09.18

 今から4000万年前、不運にも木の樹脂に閉じ込められ、そのまま固まってしまった蚊の仲間。現代の顕微鏡で撮影してみると、はるかな時間を飛び越えてきたのかと思うほど、生き生きとした姿がよみがえった。

琥珀の中に残された4000万年前のハエ、カの仲間。まるで飛んでいるようだ。太古の昔、北欧のバルト海地域で木の樹脂に包まれたまま固まってしまった不運な昆虫を、写真家のリボン・ビス氏が撮影した。(LEVON BISS)
琥珀の中に残された4000万年前のハエ、カの仲間。まるで飛んでいるようだ。太古の昔、北欧のバルト海地域で木の樹脂に包まれたまま固まってしまった不運な昆虫を、写真家のリボン・ビス氏が撮影した。(LEVON BISS)

 極小の世界の美を垣間見させてくれる、年に一度の「ニコン・スモールワールド顕微鏡写真コンテスト」。47回目を迎えた今年は、88カ国から1900点の応募があった。

 同コンテストには、最新の撮影技術を駆使した作品が集まる。1590年にオランダの眼鏡職人ハンス・ヤンセンとサハリアス・ヤンセンの父子が最初の顕微鏡を製作して以来、それにまつわる道具や技術は飛躍的な進歩を遂げてきた。

 今年の受賞作品はすべて、ニコン・スモールワールドのウェブサイト(外部リンク)で見ることが可能だ。この記事では、ナショナル ジオグラフィックのフォトエディター、トッド・ジェームズが全受賞作品の中から選んだ、想像力をかきたててくれる写真の数々を紹介する。

「私にとってこのコンテストの素晴らしさは、だれが受賞したかということよりも、自然はあらゆるスケールにおいて奇跡的なものだということを思い出させてくれる点にあります」とジェームズは言う。

海の生きものかと思いきや、この物体はトウジンビエという植物の根の断面。英ノッティンガム大学のディラン・ジョーンズ氏は、レーザーアブレーション技術を用いてこの画像を撮影した。レーザー光を当てて根の表面にある物質を放出させることで、植物の内部構造を露出させられる。(DYLAN JONES)
海の生きものかと思いきや、この物体はトウジンビエという植物の根の断面。英ノッティンガム大学のディラン・ジョーンズ氏は、レーザーアブレーション技術を用いてこの画像を撮影した。レーザー光を当てて根の表面にある物質を放出させることで、植物の内部構造を露出させられる。(DYLAN JONES)
金とブロンズから造られた彫刻のように見えるのは、チョウの翅と鱗粉。このチョウは美しく青い翅で知られるモルフォチョウの一種ディディウスモルフォ(Morpho didius)。鱗粉に刻まれた微細な構造が、入ってくる光のうち一部の波長だけを反射することで、人間の目にはメタリックな青に見える。フランス人写真家のセバスチャン・マロ氏が撮影した。対物レンズの倍率は20倍。(SÉBASTIEN MALO)
金とブロンズから造られた彫刻のように見えるのは、チョウの翅と鱗粉。このチョウは美しく青い翅で知られるモルフォチョウの一種ディディウスモルフォ(Morpho didius)。鱗粉に刻まれた微細な構造が、入ってくる光のうち一部の波長だけを反射することで、人間の目にはメタリックな青に見える。フランス人写真家のセバスチャン・マロ氏が撮影した。対物レンズの倍率は20倍。(SÉBASTIEN MALO)
羽毛のような触角が2本突き出しているユスリカの仲間の頭部。エリック・フランシスコ・メセン氏が撮影した。派手な飾りの形はオスとメスで異なり、それぞれ別の周波数を聞き取っている可能性がある。この飾りの正確な目的はわかっていないが、よく似た飾りをもつカでは、近くのメスを見つけるのに役立つのではと考えられている。(DR. ERICK FRANCISCO MESÉN)
羽毛のような触角が2本突き出しているユスリカの仲間の頭部。エリック・フランシスコ・メセン氏が撮影した。派手な飾りの形はオスとメスで異なり、それぞれ別の周波数を聞き取っている可能性がある。この飾りの正確な目的はわかっていないが、よく似た飾りをもつカでは、近くのメスを見つけるのに役立つのではと考えられている。(DR. ERICK FRANCISCO MESÉN)
ハイビスカスの葯の先端に、鮮やかな黄色の花粉が不安定なバランスでのっている。撮影者は、写真家のギエルモ・ロペス・ロペス氏。葯はおしべの一部であり、花粉の生産と散布を担っている。対物レンズの倍率は10倍。(GUILLERMO LÓPEZ LÓPEZ)
ハイビスカスの葯の先端に、鮮やかな黄色の花粉が不安定なバランスでのっている。撮影者は、写真家のギエルモ・ロペス・ロペス氏。葯はおしべの一部であり、花粉の生産と散布を担っている。対物レンズの倍率は10倍。(GUILLERMO LÓPEZ LÓPEZ)
抽象アートのようなこの写真は、メノウという鉱物を拡大したもの。米ウィスコンシン大学のダグラス・ムーア氏が撮影した。結晶の大きさや、構造、組成の違いによって、この鉱物に特徴的な層が形成される。対物レンズの倍率は63倍。(DOUGLAS MOORE)
抽象アートのようなこの写真は、メノウという鉱物を拡大したもの。米ウィスコンシン大学のダグラス・ムーア氏が撮影した。結晶の大きさや、構造、組成の違いによって、この鉱物に特徴的な層が形成される。対物レンズの倍率は63倍。(DOUGLAS MOORE)
花のつぼみの中には何があるのだろうか? プエルトリコ大学の生物学者ホセ・アルモドバル氏は、クレロデンドルム・パニクラツム(通称パゴダフラワー)のつぼみから花びらを取り除いてこの画像を撮影した。中から姿を現したのは、ひょろりと長いめしべと、まだギュッと丸まっているおしべだ。(JOSE R. ALMODOVAR)
花のつぼみの中には何があるのだろうか? プエルトリコ大学の生物学者ホセ・アルモドバル氏は、クレロデンドルム・パニクラツム(通称パゴダフラワー)のつぼみから花びらを取り除いてこの画像を撮影した。中から姿を現したのは、ひょろりと長いめしべと、まだギュッと丸まっているおしべだ。(JOSE R. ALMODOVAR)

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