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2021年9月8日、米バージニア州リッチモンドにあった南軍の将軍ロバート・E・リー将軍の像が撤去された。この12トンの銅像は、1890年にモニュメント・アベニューに設置された。最高裁判所の判断を受けて撤去作業が行われると、歴史的瞬間を目撃しようと集まった人々から歓声が上がった。リッチモンドは、南北戦争期に南軍の首都だった町だ。(PHOTOGRAPH BY AMR ALFIKY, NATIONAL GEOGRAPHIC)

設置から130年、南北戦争の「英雄」像ついに撤去 写真10点

2021.09.15
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 銅像の撤去計画は反対派の提訴によって遅れていたが、先日、バージニア州最高裁判所は撤去を認める判断を下した。昨年夏には、この町にあった南軍を記念する4つの巨大な像が撤去されていた。

1890年に銅像を設置する様子を撮影した記録写真。(PHOTOGRAPH COURTESY COOK COLLECTION, THE VALENTINE
1890年に行われた除幕式の様子。(PHOTOGRAPH COURTESY COOK COLLECTION, THE VALENTINE)
1917年ごろ、像の近くにあったタバコ畑。(PHOTOGRAPH COURTESY COOK COLLECTION, THE VALENTINE)
20世紀初頭の像の写真。(PHOTOGRAPH COURTESY COOK COLLECTION, THE VALENTINE)

 残された花崗岩の台座は、カラフルなスプレーで書かれた団結を呼びかけるメッセージで覆われている。

 今のところ台座はまだそのままだが、そこにはタイムカプセルが収められており、南軍の硬貨やボタン、戦旗などが入っていると言われている。これらは、コロナウイルスワクチンの空き瓶やバージニア州のさまざまなアーティストによる詩、全米の抗議活動で使われた看板、台座の階段に立つ若い黒人バレリーナの写真など、現在を象徴する記念品と交換されることになっている。

2017年9月16日、像の前で抗議活動を行う南軍を支持する人々と、それに反対する人々を隔てようとする州警察。50分ほどの抗議活動の後、南軍を支持する活動家たちは警察に退去させられた。(PHOTOGRAPH BY STEVE HELBER, AP)
ブラック・ライブズ・マター(Black Lives Matter)運動の抗議活動に使われたリー将軍の像。ミネソタ州ミネアポリスで警官に首を押さえつけられて死亡したジョージ・フロイドさんの写真が投影されている。なお、この写真に写っていた10カ所の「F」で始まる4文字の禁句は目立たないようにしてある。ナショナル ジオグラフィックでこのような処理を施すことは極めてまれだが、こうした言葉を記事中に使わず、写真でも見せないという編集方針に従ったものだ。(PHOTOGRAPH BY KRIS GRAVES, NATIONAL GEOGRAPHIC)

文=NATIONAL GEOGRAPHIC STAFF/訳=鈴木和博

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