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2月16日、ヤンゴンのダゴン郡区にある中国大使館前で、平和的に抗議する数千人の人々。学校の教師たちもいる。

「私はなぜ抗議するのか」弾圧続くミャンマーで9人の声を集めた

2021.03.24
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 2月1日早朝、ミャンマー国軍の将校たちは2020年11月の選挙結果を無効にすべく、クーデターを起こした。しかし、国民からこれほど大きな反発があるとは予想していなかったかもしれない。

 当初、保守的な仏教国の人々は沈黙しているように見えた。しかし、警察による捜査や逮捕が始まった4日目には、若者を中心に平和的な抗議活動を行う人々が街にあふれた。かつての軍事独裁を経験してきた年配の世代も、熱烈な怒りを持って抵抗に加わった。

 ミャンマー最大の都市ヤンゴンでは、2月7日、数万人の市民が街に出た。白衣を着た大勢の医学生が肩を並べて行進し、フードデリバリーの自転車が隊列を組んで走っていった。宗教的少数派、抑圧されてきた少数民族、そしてLGBTQコミュニティなど、長年疎外されてきた人々が怒りの抗議活動に参加した。若い女性たちもデモの先頭に立った。

 クーデターに対する拒絶と、アウン・サン・スー・チー氏の釈放を求めて始まった抗議活動は、一気に全国に広がった。スー・チー氏は、ミャンマーの少数派イスラム教徒であるロヒンギャの虐殺を非難しなかったことで、国際的な評価を低下させていた。(参考記事:「ロヒンギャ危機Q&A、スー・チー氏なぜ動かぬ?」

 軍と警察は非武装のデモ参加者を銃撃し始めた。人権団体によると3月18日現在、224人の死亡が確認され、2258人が拘束されている。英紙「ガーディアン」は、拘束された活動家が拷問ののち処刑されたと報じている。

 人々は、小規模なフラッシュモブ形式の抗議活動や夜間の座り込み抗議をすることで、血まみれの取り締まりに適応していった。

 ナショナル ジオグラフィックは、弾圧に抗議する人々の声を紹介することにした。掲載した写真はそれぞれ、抗議者の肖像に抗議活動の1シーンを重ねている。人々は自らの言葉で、なぜこの国の歴史のこの一瞬に命を懸けているのかを語った。彼らの安全のため、職業と年齢のみを記載した。同様の理由で、記事の執筆にあたったジャーナリストたちの名前も伏せてある。

 ある活動家は、ナショナル ジオグラフィックの取材に対し、「私はまだ、勝利への希望を持っています」と語った。「勝たなければ、おしまいです。私たちの未来はなくなってしまう」

映像プロデューサー、30歳
3月8日、ヤンゴンで行われた平和的デモで、クーデターに反対するスローガンを唱えながら行進する若者。
退職ビジネスマン、63歳
クーデターを率いた国軍総司令官、ミン・アウン・フラインのポスターを、デモ隊がヤンゴン市内の路上に貼り付けた。怒りの表明であるとともに、ミン・アウン・フラインの写真を決して踏もうとしない警察や兵士たちへの抑止効果を狙ったものだ。

映像プロデューサー、30歳

「私は良い仕事に就いていました。家族の将来に大きな夢を持っていました。私には幼い2人の娘がいます。娘たちが私の人生の最優先事項です。クーデターによってすべてが崩壊してしまいました。娘たちには軍事独裁のもとで育ってほしくありません」

「妻も私と一緒に抗議に来ています。共にテロリストと戦っているのです。私たちは軍隊をそう呼んでいます。彼らは兵士ではない。普通の兵士のように、私たちを守ってくれたりはしません。むしろ、私たちを殺そうとするのです。財産を破壊し、『頭をぶち抜くぞ!』と暴力的なことを叫ぶのです。これから、もっと暴力的になることが予想されます。彼らはとても残酷です。もちろん、怖いです」

「これからもっと悪くなる。みんながそう言っています。私たちの家を襲い、女性たちをレイプし、さらに多くの人を殺すでしょう。私たちは武器を持っていません。彼らがすべての銃を持っています。しかし、私たちには若者がいます。どの家にも若い人がいます。1年くらいは非暴力でいられると思います。その後は内戦になってしまうでしょう。大虐殺です」

次ページ:「かつてないほど団結している」

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