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続報・新型コロナ、最前線で闘うナースの2カ月間 写真22点

2020.05.23
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出勤11日目:2020年4月3日(金)

メリーランド州の新型コロナウイルス感染者数:2758
メリーランド州の新型コロナウイルス死亡者数:42

午前7時
 手術室の勤務に戻る。人工呼吸器の挿管と抜管の際にはPAPRを装着する。患者の気道に関わる処置は全て、ウイルスを含む飛沫を空気中に飛散させる恐れがあるため、微粒子が沈殿するまで20分間、手術室の外に出て待機しなければならない。おまけに、手術室に出入りするスタッフの人数も制限されているので、手術の時間が恐ろしく長くなってしまう。だが、これがニューノーマル(新しい日常)なのだ。

1日に何度も手指消毒液を使用して乾燥したモートン氏の手。(PHOTOGRAPH BY ROSEM MORTON)

出勤12日目:2020年4月7日(火)

メリーランド州の新型コロナウイルス感染者数:4371
メリーランド州の新型コロナウイルス死亡者数:103

午前10時
 以前ほど頻繁に、州や勤務先の病院の感染者数を確認することはなくなった。これが落ち着いて状況を受け入れられるようになった証拠なのか、それとも疲れ果てたゆえの敗北を意味するのかはわからない。

出勤13日目:2020年4月8日(水)

メリーランド州の新型コロナウイルス感染者数:5529
メリーランド州の新型コロナウイルス死亡者数:124

午前8時
 最前線で働くスタッフに話を聞いた。コロナ患者が増えすぎて、感染症専門病棟だけでは対応しきれなくなっている。最もつらいのは、患者がたったひとりで息を引き取るとき、病院に入れてくれと懇願する家族からの電話に対応するとき、陽性と判定された母親を幼い子どもから引き離さなければならないときだという。

午前10時30分
 病院内でマスクの着用が必須となった。防護具を節約するため、マスクは1日1枚にしたいが、病院で使用したマスクをそのまま帰りの自動車のなかでも着けていて大丈夫だろうか。それとも、場所によって使い分けたほうがいいのだろうか。何が最善の方法なのか、まだわからない。

出勤14日目:2020年4月9日(木)

メリーランド州の新型コロナウイルス感染者数:6185
メリーランド州の新型コロナウイルス死亡者数:138

午前10時30分
 パンデミックがはじまってから、仕事の流れががらりと変わった。手術の時間が長くなり、日勤が月末まで夜勤に変わった。夫とは寝る前に顔を合わせるだけ。ふたりの休日が重ならなければ、ろくに話す時間もない。

ギャラリー:続報・新型コロナ、最前線で闘うナースの2カ月間 写真22点(写真クリックでギャラリーページへ)
夫が就寝する直前にしか会えない日もある。(PHOTOGRAPH BY ROSEM MORTON)

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