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グロリア・サリナスさん一家は、ギャングの暴力から逃れるために中米エルサルバドルを出た。(Photograph by John Stanmeyer)

亡命待機シェルター 国境の街で待ち続ける家族の肖像 写真10点

2019.10.13
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 米国との国境にあるメキシコの街レイノサ。新しい生活の玄関口になると期待して、この街には世界中から何千人もの移民が集まっている。

 サムリュット・テスフェイさんは、アフリカからやって来た。娘のマルハリちゃんを連れて東アフリカの国エリトリアからスーダンまで歩き、そこからドバイを経て、2019年4月、レイノサにたどり着いた。ウラジーミル・パトルシェフさん一家も、ウクライナから大陸を越えてやって来た。テスフェイ一家と同じく、米国に亡命を申請するためだ。(参考記事:「トランプ移民政策に揺れる国境、人々の声を聞いた」

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アフリカ、エリトリアから来たサムリュット・テスフェイさんと娘のマルハリちゃん。シェルターの部屋は空調がなく、毎朝、汗だくになって目を覚ます。(Photograph by John Stanmeyer)

 レイノサに押し寄せる亡命申請者たちに対応するため、米税関・国境取締局(CBP)とメキシコの出入国管理当局は3月、移民シェルター「パス・オブ・ライフ(センダ・デ・ビダ)」の所長を務めるヘクトル・シルバ牧師と連携し、亡命待機リストを作った。移民は米国の国境検問所で亡命を申請する権利を持つが、CBPは昨年から亡命申請者の審査を厳格化していた。(参考記事:「米国とメキシコの国境にすでにある「壁」」

 テスフェイ一家やパトルシェフ一家が寝泊まりするドミトリー部屋を出ると、大空間に色とりどりのテントが並ぶ。ベネズエラやキューバ、ホンジュラス、メキシコ、グアテマラ、エルサルバドルから来た家族が暮らすテントだ。シェルターの最大収容人数は260だが、すでに470人が収容されている。新たにレイノサにやって来た移民は、料金を支払ってホテルに宿泊するか、暴力がはびこる街で路上生活するしかない。

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ウクライナから来たウラジーミル・パトルシェフさん一家。米国で暮らすため、亡命申請の機会を待っている。(Photograph by John Stanmeyer)
ウクライナから来たウラジーミル・パトルシェフさん一家。米国で暮らすため、亡命申請の機会を待っている。(Photograph by John Stanmeyer)
バルバラ・デ・キンテロさんと夫のネリオバルバラ・デ・キンテロさん一家はベネズエラの政治的迫害から逃れてきた。(Photograph by John Stanmeyer)
バルバラ・デ・キンテロさんと夫のネリオバルバラ・デ・キンテロさん一家はベネズエラの政治的迫害から逃れてきた。(Photograph by John Stanmeyer)

 シェルターの住人は共用バスルームの前に列をつくり、順番が来ると、子供の体に冷水シャワーをかける。昼間の気温が40度近くに達するため、熱中症を防ごうとしているのだ。朝食後、子供たちはおもちゃが散らばる日陰で遊ぶ。女の子は「ハローキティはスペイン語でなんて言うの?」などとおしゃべりしている。男の子はオレンジ色や黄色の紙で鶴を折っている。

 亡命審査に関する公式データは存在しないが、レイノサの移民たちによれば、亡命待機リストに名前を書いても、誰一人として亡命申請を認められない日が数日から数週間続くという。テスフェイ一家とパトルシェフ一家は同じ日に自分たちの番号を呼ばれたが、リストに登録して2カ月近くが経っていた。

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シンシア・エリザベス・ロペス・パチェコさんは、ホンジュラスの地元でギャングによる性的暴力の脅威にさらされ、生後2カ月だったスナイダー君とともにメキシコ縦断列車「ビースト」に乗った。(Photograph by John Stanmeyer)

 シェルターの門が開き、1台のバンが入ってきた。メキシコの出入国管理当局が約束の地に向かう人々を迎えに来たのだ。シェルターに残された移民たちは門が閉じるまで、じっとバンを眺めていた。まるで神を見ているかのようだった。(参考記事:「トランプ政権が引き離した移民親子、再会できるか」

 写真家のジョン・スタンマイヤー氏はレイノサで8日間を過ごし、自分の番号が呼ばれるのを待つ亡命申請者たちの体験を記録した。

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米国との国境にあるメキシコの街レイノサには世界中から何千人もの移民が集まる。 写真家のジョン・スタンマイヤー氏はレイノサで8日間を過ごし、自分の番号が呼ばれるのを待つ亡命申請者たちの体験を記録した。写真10点。

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文=ALICE DRIVER/写真=JOHN STANMEYER/訳=米井香織

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