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ギャラリー:インコとオウムを愛し、保護に人生を捧げる人々 写真12点(写真クリックでギャラリーページへ)

英スコットランド、オーバートンにあるカレン・アダムズ氏の自宅で、日々のルーティンとして部屋から部屋へと飛び移るマックス。ルリコンゴウインコのマックスは、カレンが初めて迎えた保護インコで、夫のサイモンからの贈り物だった。(PHOTOGRAPH BY MIISHA NASH)

インコとオウムを愛し、保護に人生を捧げる人々 写真12点

2018.11.15
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飼い主より長生きすることも

 インコとオウムが魅力的な鳥だというのは、大いに理解できる。彼らは美しく、知的で、社会的な生きものだ。芸も覚えるし、信頼する人間には寄り添って甘えてくる。それではなぜ、彼らを保護する施設が必要になるのだろうか。(参考記事:「「笑い声」で明るい感情が伝染、NZの希少オウム」

 インコとオウムは、特に適切な社会化や訓練が行われていない場合には、物を壊したり、部屋を散らかしたり、うるさく騒いだりすることがある。彼らは人に注目されたがるし、毎日欠かさず世話をしなければならない。目新しさが薄れてしまい、飼い主がインコとオウムを飼う責任の重さに気づくと、最終的には多くの鳥が新しい家を探す必要に迫られることになる。

 もう一つの問題は、多くのインコとオウムが飼い主よりも長生きするという事実だ。たとえば大型のボウシインコやコンゴウインコの仲間は、100歳まで生きるという話もある。(参考記事:「最も高齢な動物たち、6つの例」

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ジュリー・ポーター氏とオウムのデューイ。夫のスティーブが、デューイを自分の肩に乗せようとしている。結婚9年目の二人はこれまでに、7羽のインコとオウムの世話をし、また引き取ってきた。二人は車好きの集まりで出会った後、互いにインコやオウムなどのエキゾチックな生きものが大好きという共通点を持っていることに気づいたのだという。(PHOTOGRAPH BY MIISHA NASH)

 こうしたケースでは、通常、保護作業は大きな問題もなく進められる。しかし家から家へ、飼い主から飼い主へ移ることは、繊細な彼らにとって精神的な負担が大きい場合もある。中には、羽をむしる癖や問題行動を持って保護施設にやってくるインコとオウムもいるという。

「インコとオウムたちは痛みを抱え、傷ついているのです」とナッシュ氏は言う。「その責任を引き受けている人々の行動は立派です。こうした仕事が必要になるのは、自分の鳥を所有したがる人間たちのせいなのですから」

「10倍の愛にして返してくれます」

 ナッシュ氏によると、彼女の作品に登場する人にはいくつかの共通点があるという。たとえば、驚くほど忍耐強いこと、そして他の生きものに対して共感する力が強いことなどだ。

 引き取り手のない鳥を助けて世話をすることは、一見、無私の行為にも思えるが、ナッシュ氏は、インコとオウムは自分たちの世話をする人々が求めるものを与えているのだと語る。

「インコとオウムの世話をすることは、自分でコントロールできる親密な関係を持つ方法の一つなのでしょう。彼らは世話をしてくれる人に、なにからなにまで頼り切っています。インコとオウムの世話をする人たちはおそらく、奉仕という側面にも魅力を感じ、必要とされる感覚を楽しんでいるのだと思います」

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米メリーランド州ダマスカスにあるウィルソン・パロット財団のケージの上に遠慮がちにとまるキソデボウシインコ。このブライアン・ウィルソン氏の自宅兼保護施設では、彼と数人のボランティアが、日々、37羽を超えるインコとオウムの世話をしている。(PHOTOGRAPH BY MIISHA NASH)

 数十羽もの鳥の世話は、愛と完全な献身なしにできることではない。それでも、ウィルソン氏のような人々は、インコとオウムの世話ができるのは喜びだと語る。

「欲しがるものをすべて与えれば、インコとオウムたちはそれを10倍の愛にして返してくれます」とウィルソン氏は言う。

 ナッシュ氏は「The Wild Ones」を愛の物語と呼ぶ。この作品のテーマは、人間であるわれわれが、誰を、どのように愛することを選ぶかについてだからだ。

「これは人間がどのように他の生きものを愛するかについての物語ですが、人間の愛は条件付きです。しかしインコとオウムが誰かを愛するとき、彼らは無条件でその人間を愛するのです」

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文=MARY BATES/写真=MIISHA NASH/訳=北村京子

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