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恐怖の瞬間! お化け屋敷でとらえた驚愕の表情 写真16点

2017.10.24
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 カメラトラップ(自動撮影装置)は、野生動物の研究者にとって大切な道具だ。動物が頻繁に行き来する場所にカメラを設置すれば、動物に気付かれることなく写真が撮れる。絶滅が危ぶまれるジャガーの総個体数を遠隔地から調べられるし、死骸をむさぼり食うハゲワシの姿を死骸視点の至近距離から見ることもできる。(参考記事:「決定的瞬間、こうして撮った――写真家が語る」

 毛色の変わったものでは、恐怖で震えあがる人間の“極限状態”の姿を撮ることもできる。

 カナダのナイアガラフォールズにある「ナイトメアーズ・フィア・ファクトリー」は、30年以上の歴史があるお化け屋敷だ。有名なナイアガラの滝の近くにある。オーナーのフランク・ラペンナ氏は十年ほど前から、お化け屋敷の中で驚きと恐怖に包まれた客の写真を撮るサービスを提供している。ローラーコースターに設置された自動撮影カメラにヒントを得た。(参考記事:「この世とあの世の間に… 幽霊城と人形島」

PHOTOGRAPH COURTESY NIGHTMARES FEAR FACTORY

「最初は、小型のデジタルカメラを客に向け、客が震えあがる一瞬を待っていました。文字通り、真っ暗闇での撮影でした」と、彼は説明する。「写真を撮り終えたらロビーへ駆け込み、メモリーカードをカメラから出してパソコンに挿入し、客が見られるようにモニターに映し出しました」

 ラペンナ氏の撮影方法も、今ではいくらかハイテクになっている。モーション・センサーが動きを感知すると、カメラトラップが自動で写真を撮るようになった。野生動物の撮影では、動物が赤外線の前を横切ると、シャッターが切られる。ラペンナ氏が考え出した方法はこれと似ているが、カメラが作動するきっかけが違う。客が恐怖を感じて動きを止めると、シャッターが切られるのだ。この装置を使用して、恐怖でおののく客の写真が1日に550枚ほど撮影されている。お化け屋敷は年中無休なので、1年で20万枚近い絶叫写真が出来上がる計算だ。(参考記事:「「幻のヤマネコ」オセロットの巣と赤ちゃんを発見」

 これほどたくさん撮ったのが研究者なら、その数はジレンマにもなるだろう。無数に写真があったところで、資料として使えるのはそのうちのごくわずかなためだ。しかしラペンナ氏のお化け屋敷は、これがきっかけで大繁盛。2011年には、お化け屋敷の写真を載せた記事がネットで一気に拡散し、ウェブサイトがダウンするほどだった(それ以来、毎年ハロウィーンの時期には、アクセス集中に備えるようにしている)。(参考記事:「ハロウィーンのトリビア2011」

PHOTOGRAPH COURTESY NIGHTMARES FEAR FACTORY

 野生動物を対象としたカメラトラップは、地味ながらも科学的な研究に役立つものとして世界に広まっている。それとお化け屋敷の絶叫写真は必ずしも同じではないが、私たち人間だってつまるところ動物である。もっとも、誰もが本能で恐怖を感じ取り、アドレナリンが放出されるチャンスを待ち望んでいるわけではないが。(参考記事:「悪魔の指!流血する歯!見た目がホラーなキノコ6選」

「うちの暖炉には、しゃれこうべが並んでいると思われていますが、全くの誤解です」とラペンナ氏は話す。実をいうと、本人はホラーが苦手らしい。


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文=Rachel Brown/訳=潮裕子

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