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20歳の夫と離婚したばかりのKさん(15歳)。12歳でトルコに逃れ、13歳で婚約、14歳で結婚した。2人の仲はうまくいっていなかったので、離婚して良かったとKさんは言うが、再び教育を受けられる望みは薄い。シリアで内戦が始まったため、Kさんは4年生で学校を離れざるを得なかった。(PHOTOGRAPH BY ÖZGE SEBZECI)

幼くして花嫁になるシリア難民が増加、15歳で離婚も 写真7点

2018.01.24
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 トルコでは、法律上は18歳、親の同意があれば17歳で結婚できる。さらに特別な事情がある場合には、裁判所の承認があれば16歳でも結婚できる。それよりも低年齢での宗教上の結婚は、トルコ全域のさまざまなレベルで「公然の秘密」として今も存続しているとセブゼジ氏は言う。このように児童婚を容認する地域が各地にあることが、人々が難民コミュニティーへの介入をためらう一因かもしれない。こうした地域では、早婚が伝統の一部として受け止められている可能性があるからだ。(参考記事:「ヨーロッパの入り口で足止めされる少年難民たち 写真25点」

「シリア人一家はトルコ人の隣人を結婚式に招待します。トルコ人たちは『ずいぶん幼い新婦だ』と言いますが、何もしません」とセブゼジ氏。「ある15歳の幼い妻が出産のため病院に行くと、警察によって保護施設に連れて行かれましたが、トルコ語が話せませんでした。警察に言われ、『18歳になるまで夫と同居しない』という文書に署名させられましたが、それを守らせるのは無理です。彼女は毎週警察署に行き、夫とは同居していないと報告していますが、実際には同居しているのです」

カイセリの自宅で生後5日の赤ちゃんを抱くİさん(20歳)とAさん(17歳)。2人はシリアで婚約したが、5日後、İさんは地雷を踏んで片脚を失った。現在、İさんは携帯電話ショップや靴店で日雇いの仕事をしている。2人はAさんが合併症もなく出産したことを喜んでいる。(PHOTOGRAPH BY ÖZGE SEBZECI)

 少女たちは安全な自宅で自由に話をしてくれたが、セブゼジ氏は撮影よりも話を聞くことに時間を割いた。床に着くほどのアバヤ(全身を覆う黒っぽいローブ)なしでの撮影に少女が同意しないこともあれば、結婚式の撮影が許可されないこともあった。そこで、セブゼジ氏は隠喩的な方法を使った。例えば、カーテンの向こう側にいる少女の姿を撮ることで、文字通り「存在が隠されている」ことを表したのだ。

「こうした家族やその娘たちが自立し、結婚以外の道を選べるようにするために重要なのは、地域レベルでの教育です。もちろん、トルコ語の習得もです」とセブゼジ氏は話す。「難民たちが社会に適応するためにどういう手助けができるか、考えなくてはなりません」(参考記事:「シリア難民、落ち着き場所は見つかるか」

 セブゼジ氏を難民コミュニティーに紹介した女性は活動家を自認しており、児童婚をなくそうと、いくつもの事例を広く発信しているという。娘と同じ学校に通う12歳の少女が、ある一家から結婚を迫られていると聞いたときも、女性は断固反対した。「応じてはだめ。私がジャーナリストに話すから」(参考記事:「弱者に寄り添う「勇敢な女性ジャーナリスト」 心に響く受賞作品18点」

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文=Alexa Keefe/写真=Özge Sebzeci/訳=高野夏美

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