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水の動きは写真に詩情を与える。従来なら三脚と長時間露光が必要な写真だが、これはSlow Shutter Camというアプリで撮影した。(PHOTOGRAPH BY KEN GEIGER, NATIONAL GEOGRAPHIC)

スマホで紅葉を撮りに行こう、撮影のコツも紹介

2016.11.25
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写真家であり、ナショナル ジオグラフィック誌の写真副ディレクターを務めていたケン・ガイガー氏がスマートフォンを使った紅葉撮影のコツを紹介する。

 紅葉の中へハイキングに行けば、写真撮影は外せない。とはいえ撮影機材一式を持って歩くのは大変だから、趣味のハイキングはスマホで撮ることにしている。iPhoneでプロ用のカメラにどこまで迫れるかと挑戦するのも楽しいものだ。

左は通常のカメラアプリで撮影したもの。右は、Slow Shutter Camで露光時間を0.5秒、ブラー(被写体のブレ)を最大にして撮影したもの。露光時間が長い場合、カメラをしっかり固定する必要がある。そうしないと、水だけでなく、すべてがぼやけた写真になってしまう。(PHOTOGRAPH BY KEN GEIGER, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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 いろんな機能を持つアプリがあることを考えれば、目を見張る写真を撮れるかどうかは、私たちの想像力にかかっている。ここでは、実際の写真を見ながら、スマホ撮影のコツやおすすめアプリを紹介しよう。

 私が気に入っているのは、Snapseedという写真調整アプリ。ここに掲載した写真はさまざまな機種のiPhoneで撮影したものだが、すべてSnapseedで処理している。

スマートフォンのカメラは広大な景色を撮るのに最適とは言えないが、森の細部、たとえば根っこの色や構図を撮影するにはもってこいだ。この写真は、米バージニア州のシェナンドー国立公園で撮影した。(PHOTOGRAPH BY KEN GEIGER, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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 ただし、優れた写真には忍耐も必要。経験豊かな写真家こそ最高の写真家である。重要なのは時間をかけて実際に「見る」ことだ。いくら高級なカメラや最新のアプリを駆使しても、実際にものを見る目や経験を積んだ目に代わるものはない。大事なのは、たくさんの写真を撮り、試行錯誤することだ。

参考記事:「ドローンで撮った世界の紅葉10点」

紅葉は国立公園などに出かけなくても撮影できる。この写真の葉は、米ワシントンDCの路上で見つけ、事務所に持ち帰ってライトテーブルとShakeItPhotoというアプリを使って撮影したもの。(PHOTOGRAPH BY KEN GEIGER, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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スマホ用のマクロレンズが発売されるかなり前から、使わなくなったルーペ(写真フィルムを見るための拡大鏡)をiPhone のカメラに直接当てて撮影していた。この方法でも、数センチの範囲を拡大して撮影できる。(PHOTOGRAPH BY KEN GEIGER, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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こうした写真はマクロレンズや拡大鏡を使い、木の葉に背後から照明を当てて撮影する。この写真では照明にライトテーブルを使ったが、白い紙と懐中電灯でも十分だろう。さらに細かい調整が必要な場合は、645 PRO Mk IIというアプリを使っている。(PHOTOGRAPH BY KEN GEIGER, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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赤やオレンジに染まった葉でなくても、近くから見れば新鮮な驚きを与えてくれる。(PHOTOGRAPH BY KEN GEIGER, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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なぜ葉っぱの拡大写真ばかりなのかとお思いの方もおられるだろう。どれほど簡単に撮れるのかをお見せしたかったのだ。(PHOTOGRAPH BY KEN GEIGER, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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印象派のような表現にも挑戦してはどうだろう。この写真は透明な屋根の上に落ちた葉を下から撮ったもの。太陽の位置によって影や透明度が変化するので、葉の形が変化するように感じる。(PHOTOGRAPH BY KEN GEIGER, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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冬が近づき、雨や雪が降り出しても、色づいた葉やその模様はまだある。裏庭で撮影した葉や水滴の画像は、お気に入りのアプリで写真の調整を行う格好の題材だ。(PHOTOGRAPH BY KEN GEIGER, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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暗めの環境で撮影するときは、手ぶれを最低限に抑えるために、深呼吸してからそっとシャッターボタンを押すといい。落ち着いて、心の中で構図を決め、細かい点まで追求してみる。「見る」ことのいい練習になる。(PHOTOGRAPH BY KEN GEIGER, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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ぜひ時間を作って、美しい自然の色彩のなかで家族の写真を撮ってほしい。(PHOTOGRAPH BY KEN GEIGER, NATIONAL GEOGRAPHIC)
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ナショナル ジオグラフィック プロの撮り方 完全マスター

ナショジオの一流写真家のノウハウが一冊に。
芸術的作品を撮るための究極の教科書!

文=Ken Geiger/訳=鈴木和博

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