米国南東部、ジョージア州最大の都市であるアトランタは今、社会変革の最前線に立っている。たとえば「The New Georgia Project」や「Fair Fight Action」といった組織は、人種にかかわらず有権者を支援することで、その文化的、政治的な力を発揮している。どちらも、アトランタを拠点とする政治家ステイシー・エイブラムス氏が設立したものだ。
アトランタにとって、こうした社会変革は目新しいことではないと、広告代理店「Atlanta Influences Everything」の共同創業者であるベム・ジョイナー氏は語る。「アトランタが特別なのは、市民(civic)、企業(corporate)、文化(cultural)という3つのCがあるからです。すなわち、アトランタは公民権運動の発祥の地であり、コカ・コーラが生まれた場所であり、世界の文化を形成したヒップホップ文化があります。このような場所は、ほかにはありません」
アトランタは、黒人による起業がもっとも盛んな場所でもある。植物性由来の代替肉をつかったハンバーガーチェーン「Slutty Vegan」や、環境に優しい製品を販売するホームセンター「Sustainable Home Goods」といった企業が誕生している。
「ベルトライン」は、アトランタ市内を蛇行する鉄道跡に作られた多目的トレイル。そのイーストサイド・トレイルから徒歩や自転車で簡単にアクセスできるオールド・フォース・ワード地区には、ビール店「Biggerstaff Brewing Company」や、ショッピングモール「Ponce City Market」などの多くの飲食店があり、ナイトライフも楽しめる。歴史に興味がある方には、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア国立歴史公園や、ジミー・カーター大統領図書博物館がおすすめだ。
(PHOTOGRAPH COURTESY IAN ZINNER, ARAPAHOE BASIN SKI AREA)
※「いつか訪れたい旅先25 2022年版 もう一度旅に出よう」ほか、旅の記事は「旅・文化の記事一覧」でまとめてご覧いただけます。
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