オーストラリアの自然の楽園「ワイルドライフ・ワンダー」

「いつか訪れたい旅先25 2022年版」第3回

2022.01.01
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オーストラリア、ビクトリア州南東部のグレート・オトウェイ国立公園。1930年代に植えられたセコイアの仲間が静かにたたずんでいる。(PHOTOGRAPH BY CHRIS PUTNAM, ALAMY STOCK PHOTO)
オーストラリア、ビクトリア州南東部のグレート・オトウェイ国立公園。1930年代に植えられたセコイアの仲間が静かにたたずんでいる。(PHOTOGRAPH BY CHRIS PUTNAM, ALAMY STOCK PHOTO)

 2019年から2020年にかけての山火事で18万6000平方キロメートルという広大な面積が焼失したオーストラリア。じつに30人近くの人間と10億頭以上の動物が犠牲になった。そのオーストラリアで、再生の芽が膨らみつつある。

 ビクトリア州のオトウェイ地区にある観光アトラクション「ワイルドライフ・ワンダー」は、独自のやり方で再生に一役買っている。太古の森や滝に囲まれたこの自然の楽園は、絶景のドライブルート「グレート・オーシャン・ロード」に位置しており、ツアーで楽しむことができる。

 デザインを手がけたのは、ブライアン・マシー氏だ。氏はニュージーランドのホビット村(映画『ロード・オブ・ザ・リング』や『ザ・ホビット』で使われた撮影セット。マシ―氏はいずれの映画にもアートディレクターなどで参加)を巡るツアーの景観デザイナーも務めている。ワイルドライフ・ワンダーにおいて、マシー氏は植物学者、科学者、動物学者、環境専門家らと力を合わせ、自然に溶け込んだ木製の遊歩道を作った。

 観光客は、75分間のガイドツアーでユーカリの森の中を歩きながら、そこに暮らすコアラ、ワラビー、バンディクートといった動物たちを見ることができる。途中、研究用の拠点に立ち寄って、キツネやネコなどの侵略的捕食者に狙われやすいハナナガネズミカンガルーなどの在来種を守る取り組みについて学ぶことができる。

 ワイルドライフ・ワンダーの収益はすべて環境保護センターに寄付され、ネズミカンガルーたちの行動をさぐる研究など、オトウェイでの重要な保護活動に役立てられている。

ギャラリー:いつか訪れたい旅先25 2022年版(画像クリックでギャラリーページへ)
ギャラリー:いつか訪れたい旅先25 2022年版(画像クリックでギャラリーページへ)
米メリーランド州イースタン・ショア
(PHOTOGRAPH BY WESTEND 61, GETTY IMAGES)

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※「いつか訪れたい旅先25 2022年版 もう一度旅に出よう」ほか、旅の記事は「旅・文化の記事一覧」でまとめてご覧いただけます。

文=コナー・マクガバン(ナショナル ジオグラフィック トラベラー英国版)/訳=鈴木和博

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