新型コロナウイルス感染症のパンデミック中、米国ニューヨーク、セントラルパークにある桜の下でふざけ合う子どもたち。ニューヨークではこの1年、さまざまな形の閉鎖命令が出されたが、現在はリスクの低い屋外活動が認められている。(PHOTOGRAPHY BY ALEXI ROSENFELD, GETTY IMAGES)
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 人々はこの1年、屋外こそ安らぎの場所と考えてきた。ソーシャルディスタンスの時代、屋外はロックダウン中に運動したり、十分な間隔を開けて椅子を置き、人と集まったりできる唯一の場所だった。そして、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が屋外で感染するリスクは低いという証拠が積み上がったことで、多くの人がマスクを外して警戒を緩めてよいと感じるようになった。

 ただし、「マスクなしでも安全」の解釈には人によって大きな幅がある。ある人は屋外のバーに行くのは全く問題ないと確信し、別の人は犬の散歩でも必ずマスクを着用する、といった具合だ。

 米疾病対策センター(CDC)は4月27日、ワクチン接種を終えた人々についてのガイドラインを新たに発表し、どのような屋外活動が安全かを明確にした。判定は? ワクチン接種を終えた人は相手がワクチン接種を受けたかどうかにかかわらず、屋外での小規模の集まりや食事でマスクを外しても大丈夫というものだ。

「ワクチン接種を受けた人は、ほとんどの場合、マスクなしで屋外活動しても安全です」と、CDCのロシェル・ワレンスキー所長は27日、ホワイトハウスでの記者会見で説明した。「ただし、満員のスタジアムやコンサートなどの混雑した環境、場所では、たとえ屋外でもマスクの着用を引き続き推奨します。人同士の物理的な距離を保つことが難しく、おそらくワクチン接種を受けていない人も大勢いるためです」

マスク着用義務の解除など緩和の動きが加速

 ワクチン接種を受けた人の自由が拡大したのはこれが初めてではない。CDCは3月、ワクチン接種を完了した人同士であれば、マスクなしで屋内に集まっても安全だと発表している。5月5日時点のデータによれば、米国人の約32%がワクチン接種を完了し、約45%が少なくとも1度はワクチン接種を受けている。

 しかし同時に、今回の発表はコロナウイルスの安全対策について公衆衛生上の合意がほとんど得られていないタイミングで行われたことも事実だ。屋内外でのマスク着用を広く義務化している州は半分ほどしかなく、着用義務を完全に解除する州も増えている。

「これは屋外での人の行動を今後どう調整していくかを示す意味で、よく考えられた次なるステップです」と、米テキサス大学オースティン校デルメディカルスクール(医学部)の副学部長として健康格差について研究するジュエル・ミューレン氏は話す。これまでのCDCのガイドラインでは、屋外での運動は認められていたが、ほかの人との距離が約1.8メートル以内に近づく場合はマスクを着用するよう補足されていた。

「マスクの着け方について慎重に考えようとしている人は大勢いますが、彼らはしばしば自分の判断を振り返っては後悔します。本当はもっと明確であってほしいと思っているのです」。自分と他者を守るために正しいことをしたいと思っている人々に、CDCの新しいガイドラインは自信を与えることができるとミューレン氏は述べている。(参考記事:「マスクは? 集会は? 旅行は? コロナワクチン接種後の行動Q&A」

次ページ:ワクチン未接種者のリスク認識が下がる恐れも

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