ペットはコロナ禍の癒やしになるとは限らない、研究

ロックダウン中の影響を調査、支えになる一方で新たな心配事も

2021.02.09
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ジャニスさんに寄り添うセラピードッグのケイシー。2020年4月20日、米国マサチューセッツ州で撮影。シベリアンハスキーのケイシーは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックのなか、ジャニスさんと家族の支えになっている。(PHOTOGRAPH BY HANNAH REYES MORALES)
ジャニスさんに寄り添うセラピードッグのケイシー。2020年4月20日、米国マサチューセッツ州で撮影。シベリアンハスキーのケイシーは、新型コロナウイルス感染症のパンデミックのなか、ジャニスさんと家族の支えになっている。(PHOTOGRAPH BY HANNAH REYES MORALES)
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 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)はいまだ先行き不透明だが、はっきりしていることが1つある。未曽有の困難を乗り越えるため、私たちの多くがペットに頼っているということだ。(参考記事:「ネコにも感染、コロナとペット知っておきたいこと」

 事実、外出もままならない状況が続くなか、イヌをはじめとするペットの需要が世界各地で高まっている。たとえば、ペットの里親募集に関する情報を収集するデータシステムの「ペットポイント」によれば、2020年3月〜9月、米国の家庭が里親として迎えたペットの数は、前年の同時期に比べて9%増加していた。

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 血圧の低下やストレスの緩和など、ペットを飼うことが健康にもたらす効果はよく知られているが、ペットと飼い主の関係は複雑だ。長期間のロックダウン(都市封鎖)に両者はどう対処しているのだろうか。

 この疑問の答えを探るため、スペイン、英国、イスラエルにおいて、研究者たちがそれぞれ、ペットの飼い主を対象にオンライン調査を実施した。異なる3つの科学誌に発表された彼らの論文によると、おおむね私たちの友人であるペットは飼い主に安らぎを与えてくれているようだ。

 ただし、憂慮すべき変化もいくつか確認された。パンデミック後、ペットの幸せについて心配する飼い主が増えていることだ。それだけではない。ほえる回数が増えた、大きな音や突然の音を怖がる、誰もいなくなると不安になるなど、一部のペットには実際にストレスのサインが現れている。

スペインのイヌとネコの飼い主に聞いた

 まずはスペインの調査結果から紹介しよう。2020年4月、英国ロンドンにある王立獣医科大学の行動コンサルタント、ジョン・ボーエン氏は、ロックダウン中のスペインに暮らすイヌとネコの飼い主1297人に、ペットに対する気持ちやペットの行動について質問し、その結果を学術誌「Journal of Veterinary Behavior」に6月13日付けで発表した。

 大部分の飼い主は、パンデミックが到来してからペットは「相当な助け」になっていると回答したが、その一方で、62%の飼い主が、ペットの生活の質は低下したと考えていた。また、約41%の飼い主が、ペットの行動がパンデミック中に変化したと報告している。過去に行動上の問題を抱えていたイヌの場合、この傾向は顕著だった。

 ボーエン氏によれば、特に飼い主が感情面でイヌに依存している場合、飼い主の気持ちを理解できることはいくつもの研究が示しているという。

次ページ:イヌやネコは「万能薬」ではない

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