生命が存在しうる星は銀河系にどれほどあるかを推定、研究

3億個以上か、「太陽に似た恒星の半数が地球似の惑星をもつ」

2020.11.10
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 生命が存在しうる惑星の数を予想できるようになるまでに、ドレイク方程式の誕生から半世紀以上の歳月を要した。1961年当時、天文学者たちが知っていた惑星は太陽系の惑星だけで、太陽系外の惑星は理論上は珍しくないと示唆されていたものの、観測による証拠はなかった。けれどもこの10年で、惑星がごくありふれた天体で、銀河系の恒星の数より多いことが明らかになった。平均すると、ほとんどすべての恒星が少なくとも1個の惑星をもっていることになる。

 この事実は「本当に大きな前進でした」とライト氏は言う。「生命が誕生した可能性がある場所がたくさんあることを教えてくれました」。しかしバターリャ氏は、ドレイクの方程式の次の変数である「1つの惑星系の中で生命が居住できる惑星の数」の計算は難しいと言う。

地球に似た惑星、想像より高い確率

 ケプラー宇宙望遠鏡は、系外惑星が主星である恒星の表面を横切り、恒星の光をわずかに暗くする現象を探すことで、はるか彼方の惑星を発見してきた。科学者たちは、恒星がどのくらい暗くなるか、どのくらいの頻度で暗くなるかに基づいて、惑星の大きさや公転周期を知ることができる。この手法を用いて、ケプラー探査機はさまざまな大きさや軌道を持つ系外惑星を何千個も発見した。しかし、科学者たちが本当に求めていたのは地球に似た惑星、つまり太陽に似た恒星の周りを回る、温暖で岩石質の惑星の割合だった。

 初期の推定では、太陽に似た恒星の約20%に、これらの基準を満たす惑星があるだろうとされていた。しかし今回の研究成果で、その数字は50パーセントに近いことがわかった。

「私が思っていたより高い数字です。私が講演をするときにはいつも『4つに1つか5つに1つ』と言っていたので、嬉しいサプライズでした」と、バターリャ氏は言う。「平均すると、太陽に似た恒星の2つに1つが、生命が居住できる惑星をもっていることになります」

参考ギャラリー:地球外生命 探査の最前線(2019年3月号)(画像クリックでギャラリーへ)
参考ギャラリー:地球外生命 探査の最前線(2019年3月号)(画像クリックでギャラリーへ)
太陽光よりはるかに強力なレーザーを帆に受けて、光速の5分の1の速度で飛行する小さな探査機。想像図。(アートディレクション: JASON TREAT, NGM STAFF; SEAN MCNAUGHTON、出典: BREAKTHROUGH INITIATIVES; ZAC MANCHESTER, STANFORD UNIVERSITY)

 バターリャ氏らは今回、ケプラー宇宙望遠鏡のデータと、約10億個の恒星を追跡してその性質を調べているガイア宇宙望遠鏡のデータを組み合わせた。まずケプラーのデータに基づき、ガス惑星ではなく岩石惑星である可能性が高い、半径が地球の0.5〜1.5倍の惑星を特定。続いて、これらの惑星の主星の温度と大きさのデータをガイアから取得した。

 研究チームは、主星からの距離だけで惑星の居住可能性を判断することはせず、それぞれの惑星にどのくらいのエネルギーが届いているかを計算し、その中から液体の水が存在できるような表面温度の惑星を選んだ。

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