オリンピック米国代表のマイケル・アンドリュー選手は、カリフォルニア州サンディエゴにある自宅のプールで、父親の指導を受けながら訓練を続けている。今年は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、トップアスリートから、純粋に水泳を楽しみたい一般人まで、これまでとは全く違う夏を迎えようとしている。(PHOTOGRAPH BY SEAN M. HAFFEY, GETTY IMAGES)
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 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第1波が鎮静化する中、さまざまなスポーツの楽しみ方に制限がつけられそうだ。今年は泳げるのか? と気になる人もいるだろう。米国各地では、どのような対策がとられているのか、現状を見てみよう。

 米国では、感染症対策に関して遊泳施設に適用される全国共通のルールがないため、プールや湖畔、ビーチでの対策は、州や自治体によって様々だ。夏をすぐ目の前にして、多くの州がプールや海開きを許可し始めているが、独自に閉鎖続行を決めている地域もある。許可された地域でも、新型コロナウイルスの感染を防ぐために、施設運営者は厳しい対応を迫られる。

 海水浴客でひしめくビーチの写真が批判を浴び、2020年3月にビーチの閉鎖を決めたフロリダ州では、5月下旬に再開を宣言したものの、一部の郡ではまだ閉鎖されたままだ。テキサス州もプール開きを認めると発表したのに、フォートワースなど一部の町は時期尚早であるとしている。

 ニューヨーク市では、早くても5月末まではビーチでの遊泳を禁止すると、ビル・デ・ブラシオ市長が発表した。監視員は置かれず、違反者を取り締まるためにニューヨーク市警と公園の管理官がビーチをパトロールする。

 サウスカロライナ州では、州内全域でプールが開放されたが、利用者は社会的距離を取り、施設は頻繁に消毒するよう義務付けられる。州のガイドラインを基に、それぞれの自治体は独自のルールを定めている。

 20年3月に公共のプールが閉鎖されたアラスカ州では、アンカレッジのスイミングチームで指導するクリフ・マーリー氏が、練習の再開を認めてもらうために奇抜なアイディアを思いついた。ボランティアたちと協力して、プールのコースとコースの間に透明のプラスチック板の仕切りを設置したのだ。マスクをして出かけたDIYストアのレジで、プラスチック板の向こう側の店員がマスクをしないで応対していたのを見て思いついたという。マーリー氏のチームには、町から練習再開の許可が下りた。

 練習初日を終えたマーリー氏に使い心地を聞くと「まあまあ」だという。今のところ、プールを使用できるのはマーリー氏が指導するノーザン・ライト・スイム・チームだけで、一般の利用客には開放されていない。

 ただ問題はプールの水ではない。新型コロナウイルスは完全に解明されていないものの、プールに含まれている標準濃度の塩素やその他の消毒剤で死滅することはわかっている。これは、ポリオウイルスなど既に存在が知られ、よく研究されているウイルスと同様だ。

 一方で、湖や海は、ウイルスが希釈されて、感染力が失われそうなイメージがある。ノースカロライナ大学の疫学者デビッド・ウェバー氏は、下水道や処理済みの廃水の中で動物コロナウイルスがどこまで生存できるかを研究したことがあるが、塩水でウイルスがどうなるかに着目した研究は「見たことがない」と言う。だが、海や湖で泳ぐだけなら、「感染することはないだろう」と話す。「それよりも、マスクなしでビーチや湖畔に座って人と交流したり、カクテルを楽しんだりすることが心配です。そちらの方が、危険度ははるかに高いです」

参考ギャラリー:一度は訪れてみたい、世界のベスト・ダイビングスポット21選(画像クリックでギャラリーへ)
フランス領ポリネシア:ツアモツ諸島の環礁と外洋との間には水路があり、天然のウォータースライダーのような場所で、モンガラカワハギやベラなどの魚と一緒に泳ぐことができる。(PHOTOGRAPH BY GLOBAL PICS, GETTY IMAGES)

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