犬と馬に遊びの「共通言語」が存在、互いに噛むふりも、研究

食うものと食われるものの壁すら超越、動物にとって遊びとは何か

2020.04.21
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イヌとウマは進化的観点から言えば「敵」同士だが、家畜化によって平和的に共存することができるようになった。(PHOTOGRAPH BY HANNELE LAHTI, NAT GEO IMAGE COLLECTION)
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 イヌが相手を遊びに誘う行動はわかりやすい。前脚を伸ばして頭を低くし、尾を振って、まるで「楽しもうよ!」と言っているかのようだ。それから2頭は、互いの動きに合わせるように追いかけあい、跳ねまわり、パンチを繰り出す。そこには大抵、私たちヒトが「笑顔」と解釈するような表情が伴う。

 今回は新たに、イヌとウマがともによく似た行動をして一緒に遊ぶことが初めて科学的に示され、学術誌「Behavioural Processes」5月号に論文が掲載された。

 何千年という家畜化の歴史のおかげで、今日、ウマとイヌは平和的に共存している。だが、進化的観点からすれば、彼らは食うものと食われるものだ。それゆえ科学者たちは、この2種間で遊びにおける「共通言語」があることに驚いている。

 イヌとウマが遊ぶなかでのよく似た行動には、こんなものがある。たとえば、相手を噛むふりをするが、実際には噛まない。跳ねたり、押したり、叩いたり、追いかけたりする。ものを使って遊ぶ。背で地面に転がって、お腹を見せたり、頭を振ったりして、相手を遊びに誘う「セルフハンディキャッピング」をすることもあった。

 最も注目すべきなのは、この2種が互いの表情を素早く真似する「高速表情模倣」という行動を見せることかもしれない。この現象は、霊長類、イヌ、ミーアキャット、マレーグマにおいて知られているものの、異種の遊び相手の間で報告された例はなかった。

「素晴らしい研究ですし、遊び行動にまつわる研究の問いを新しいレベルに引き上げてくれたと思います」と、米ペンシルベニア大学の動物行動学者、スー・マクドネル氏は話す。「特に、予想外の2種間での遊びについて実証してくれた点がよいと思います」。なお、同氏は今回の調査には関わっていない。

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