ボイコット
五輪の歴史を通じて、ボイコットする国、参加を禁止される国がたびたび現れている。1964年には、人種隔離政策アパルトヘイトを理由に、南アフリカがオリンピックへの参加を禁止された。1976年には、米国コロラド州の有権者が五輪費用の負担を拒否し、デンバーが開催地を降りている。
しかし、近年で最も有名な出来事は、ソ連のアフガニスタン侵攻に抗議するため、米国が主導した1980年モスクワ五輪のボイコットだ。日本、カナダ、西ドイツなど、66カ国がボイコットに賛同した。そして4年後、1984年ロサンゼルス五輪が開催された際、1980年の報復として、ソ連が14カ国によるボイコットを率いた。
東京と40年の呪い
数十年にわたるボイコットと禁止の歴史を乗り切ったかもしれないが、五輪は呪われていると信じる者もいる。特に、日本で開催される五輪は縁起が悪いようだ。財務相の麻生太郎氏は3月18日、中止になった1940年東京五輪と1980年のモスクワ五輪ボイコットを引き合いに出し、「40年ごとに問題が起きた。呪われたオリンピック」と発言した。
1964年、ついに東京五輪が開催されたが、やはり騒動が起きている。まず、IOCが一部選手の参加を拒否したことで、北朝鮮、中国、インドネシアが五輪そのものをボイコットした。南アフリカがアパルトヘイトを理由に五輪参加を禁止された最初の年でもある。
このように星回りの悪い日本だが、すでに1兆円以上の予算をかけて五輪の準備を進めており、2021年に延期する意向を示している。それまでにはおそらく、40年の呪いは無効になっているだろう。