新型コロナ厳戒下の副作用? 動物フェイクニュースの拡散相次ぐ

ベネチアにイルカ、ゾウが酔いつぶれ? ホッとするニュースに潜むウソ

2020.03.24
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嘘が拡散されるとき

 ハクチョウがベネチアの運河に「戻ってきた」というツイートは、100万を超える「いいね」を獲得している。投稿したのはカヴェリ・ガナパシー・アフジャ氏。ツイートには「パンデミックの意外な副作用。ベネチアの運河の水がかつてないほど透明になった。魚が見えるし、ハクチョウが戻ってきた」とある。

大いに拡散されたこのツイートには、ベネチアの運河にハクチョウが戻ってきたと書かれている。実際には、ハクチョウはブラーノ島の運河で以前から頻繁に目撃されている。

 インドのニューデリーに住むアフジャ氏はこれについて、自分はソーシャルメディア上で見た写真を何枚かまとめて投稿することにしたのだと述べている。あのハクチョウが、コロナウイルスがイタリアで猛威を振るう前からブラーノ島に来ていたことは知らなかったという。

「あのツイートはただ、このところの暗い雰囲気の中で、自分の気持ちを明るくさせてくれたものをシェアしようとしただけなんです」。それがこれほど拡散されるとも、何らかの悪影響があるとも、夢にも思っていなかったそうだ。「こういうときのために、ツイッターに編集機能があればよかったんですが」と、アフジャ氏は言う。

 それでも彼女はまだツイートを削除しておらず、削除するつもりもないという。その理由について氏は、ベネチアの水の透明度が上がっているのは確かであり(ボートの往来が減ったため)、大切なのはその事実だからだと述べている。アフジャ氏は、今回のツイートで「これまでにないほどの」「いいね」と「リツイート」をもらったとツイートしている。「これはわたしにとって新記録ですし、削除したくありません」

ハクチョウたちは、ブラーノ島の運河には以前からよく姿を見せている。(PHOTOGRAPH BY DANITA DELIMONT, ALAMY)
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