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 学校は休校になり、大規模なイベントは中止されている。皆さんのお子さんの中には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について疑問に思ったり、心配していたりする子もいるだろう。説明は簡単ではないかもしれない。皆さん自身がさまざまな疑問や不安を抱えているだろうから、なおさらだ。

「子どもたちを不安にさせるのではなく、安心感を与えなければなりません。そうなるようサポートすることが、私たちが大人として果たすべき最大の役割です」と、米国の医療保険団体カイザー・パーマネンテで中部大西洋岸地域を担当する家庭医ケイティ・ライダー氏は語る。

 子どもにコロナウイルスについて話すときは、次のような点を心がけるといいだろう。

まず何より、落ち着いて話すこと

 子どもには皆さんの感情が伝わるものだ。パニックになっていたり、不安になっていたりすると、子どもも同じようになる。大事なのは、子どもたちが抱えている不安を受け止め、それに理解を示すことだ。多少の不安は問題ない。「しかし、パニックになる必要はないことをわかってもらうことが重要です」とライダー氏は言う。

 そのうえで、何が起こっているのかについて落ち着いて話そう。さらに、事態を改善するために懸命に働いている人がいることを話し、安心してもらう。「子どもたちの安全を守るために、大人が力を合わせていることをわかってもらう必要があります」と、米ワシントン州ショートカ小学校のレベッカ・ゲーツェル校長は言う。

子ども一人ひとりの状況に合わせる

 小さな子どもは疑問や不安を抱かないかもしれない。その場合は、無理に話し合うことはない。しかし、答えを求めている子どもたちに対しては、今起きていることについて話すのを避けるべきではない。「正直に話すことです。しかし、怖がらせたり、不安をあおったりしてはいけません」とゲーツェル氏は言う。

 特に感染が増え続けている今は、テレビの報道やソーシャルメディアが子どもの目に入りすぎないようにすることも有効だ。こういった情報に触れすぎると、恐ろしい妄想ばかりが膨らんでしまうかもしれない。

できることを伝える

 子どもたちを落ち着かせる最も良い方法の一つは、自分自身を守ることができると同時に他の人たちも守ることができると、子供たちに感じさせることだ。健康なままでいるためのルールを守れば、その子は感染を広めることがなくなり、他の人も守ることができることを伝えよう。「子どもたちは、自分たちや他の人々の健康を守るためにすべきことはもう知っています。それを子どもたちにきちんとやってもらいましょう」とライダー氏は話す。

 つまり、手を洗う、くしゃみや咳をするときはひじなどで覆う、顔を触らないなど、感染を防ぐ方法について改めて教えれば、こういった行動が人を守ることにつながると理解させられるはずだ。「ハイタッチをする代わりにひじを軽くぶつけ合うなど、楽しくやってみましょう」とゲーツェル氏は言う。(参考記事:「手洗いの大切さ、発見したが報われなかった不遇の天才医師」

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