南アフリカ共和国ケープタウン上空で、朝焼けの空を飛ぶジェット機。(PHOTOGRAPH BY JASON EDWARDS, NAT GEO IMAGE COLLECTION)
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 スウェーデンの16歳の環境活動家グレタ・トゥーンベリさんが、ニューヨークで行われる国連の気候変動サミットに出席するために、排ガスを出さないヨットで大西洋を横断したのは、自らの信念を貫くためだった。

 飛行機の移動により、毎年膨大な量の二酸化炭素が大気中に放出されているのだ。例えば、私たちが約10時間を機上で過ごしたとすると、1トンもの二酸化炭素が大気中に排出される可能性がある。(参考記事:「航空会社20社の燃料効率ランキングを発表」

 こうした炭素排出量が地球温暖化を加速させるという罪悪感から、カーボンオフセット(排出した炭素分を相殺すること。ここでは相殺のために購入できるクレジットのこと)を購入したくなる人がいるかもしれない。この1年間で、Googleでは「カーボンオフセット」の検索が増えており、販売している団体によると、売り上げも伸びている。(参考記事:「地球温暖化、目標達成に残された道はギャンブル」

 カーボンオフセットを販売する非営利団体「クール・エフェクト」によると、5月以降、個人によるカーボンオフセットの購入が7倍に増えているという。また、カーボンオフセット事業の認定組織「ゴールド・スタンダード」は、個人によるオフセット購入が過去1年間で4倍になったとしている。

 市場原理に委ねて排出量の削減に取り組むことに、批判がないわけではない。業界を規制すれば大きな改善が図れるのに、個人の行動に焦点を当てることで、それがわき道にそれてしまうという意見もある。

 パリ協定に署名した国々は現在、国際的に炭素クレジットを売買するためのルールを協議中だ。しかし専門家は、このルールが適用されるのは大規模な排出者であり、低価格のオフセットを購入する個人ではないと指摘している。

 フライト1回分を埋め合わせるオフセット購入は、国が監督しているわけではなく、透明な取引方法ばかりでもない。飛行機に乗る罪悪感を少し減らしたくてオフセットの購入を考えている人のために、知っておくべきことを挙げよう。

カーボンオフセットとは何か?

 クール・エフェクトのCEO、マリサ・デ・ベロイ氏は、気候変動の問題を数学の問題ととらえている。

 クール・エフェクトのサイトで購入されるオフセットは、「排出されずに済んだ二酸化炭素1トン分です」とデ・ベロイ氏。「その1トン分で、自分が大気中に排出した1トン分を相殺することを意味します」

次ページ:フライト1回分で、エコストーブに出資

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